「罰ゲーム化する管理職」視点変わる"3つの考え" 日本は「管理職目指す人」が他国と比べて少ない

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例えばサッカー日本代表の監督だったとして、「勝つためには代表選手全員をワールドクラスの選手で固める!」なんて言ってもそんなことは不可能なので、今いる日本選手の特性を把握して、その中でやりくりしながら勝つ方法を見出していくことになる。それがマネージャー(いわゆる管理職)の役割だ。

最も大事な任務は、それぞれのメンバーの特性を把握して、成果が出せるように役割や目標を決めることだろう。点を取りたい、シュートが得意な選手はフォワード、チームのために献身的な動きができる、身体が強い選手はディフェンダーというように、職場のチームでも仕事の内容や量、難易度を見ながら、その人が結果を出せるような仕事や役割をあてがうのだ。

ある程度結果が出てくると、本人に自信がつく。「これができたから次も」とさらに一歩踏み出せる。当然評価もついてくるし、企業も助かる。そう考えると、マネージャーの仕事で最も大事なことは「結果が出ない」という結末にしないようにすることだ。

誰しも最初は新人マネージャー!できないのが普通!

書店を見ると組織マネジメントの指南書がずらりと並んでいる。それだけ悩んでいる人が多い証拠だが、本によって理論が全部違うから、「いったいどれが正解なのか」と混乱してしまうかもしれない。

ちなみに、筆者がマネージャーになりたてだったころ、社内では細かく部下とやり取りするマイクロマネジメント型が評価されていた。

連絡は細かくチェックして即レス。こまめなチャットが苦手な筆者も頑張ってやっていたが、正直なところチームのパフォーマンスが改善した実感はあまりなかった。経験を重ねた今は、ポイントを絞って指示やサポートをするポイントマネジメント型に落ち着いている。

振り返ってわかったことだが、マネージャーをやるうえで重要なマインドセットは、うまくできないことでいちいち自分を責めないということ。「そもそもやったことないんだからできなくて普通!」というくらいの気構えで十分なのだ。

なぜなら、マネージャーという業務には、わかりやすい定型の勝ちパターンや正解なんてものがないからだ。むしろ、「失敗しないほうがおかしい」と言っていい。

そうした中で勝ちパターンを確立するには、いろいろなやり方を試しながら自分に合うものを見つけていくスタンスが必要だろう。「自分や自分の部下に合うやり方はどれだろう?」と試行錯誤していくプロセスはどうしても必要だ。

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