介護費を兄が工面、脳出血になった独居弟の苦悩 「体は資本」老後まで使い続けるなら過信は禁物

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脳出血を患い、介護が必要になった男性。長年、健診に行かずにすごしていました(写真:mapo/PIXTA)
まさか自分がこんなことになるとは――。自身の健康を過信し、長年、健診に行かず不摂生を続けていた男性は、50歳の若さで脳出血を患い、仕事を続けられなくなってしまった。
これまで1000人を超える患者を在宅で看取り、「最期は家で迎えたい」という患者の希望を在宅医として叶えてきた中村明澄医師(向日葵クリニック院長)が、若い人たちにも知ってもらいたい“在宅ケアのいま”を伝える本シリーズ。
今回のテーマは、現役世代の生活習慣病。50歳で脳出血を患い、半身まひになり、収入が途絶えてしまった男性の例を基に、現役世代が知っておきたい生活習慣病のリスクや定期的な健診の意味を考える。

脳出血を起こし高血圧だと知る

20代からイラストレーターとして仕事を始め、日々忙しく働いてきたAさん(61)。若い頃からヘビースモーカーで多量の飲酒習慣もあり、夜更かしが当たり前の生活。仕事柄、机に向かう作業が多く、慢性的な運動不足でもありました。

そうした不摂生が続いていながら、本人は自身の健康状態について特に気にすることもなく、長年、健診にも行かなかったそうです。

そんな生活が30年近く続いた50歳のとき、脳出血を起こしました。Aさんはそのとき初めて、自分が高血圧だったことを知ったといいます。

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