藤井聡太に挑戦「豊島九段」が人との練習やめた訳 "孤高の努力家"が「棋聖」獲得までに行ったこと
「人」との練習を一切やめた
関西将棋会館の棋士室には、いつも若手棋士や奨励会員が集まってくる。山崎隆之、糸谷哲郎、稲葉陽など関西を牽引する若手が盤を挟んで互いを磨き合う。ある時期、ふと誰かが言った。
「豊島さん、本当に見なくなったね」
稲葉陽(現八段)は、豊島と何年もVS(一対一の練習)や研究会を行ってきた。2015年に自身が第4回電王戦出場を決めた際に、対策としてしばらくソフトを使った研究に集中しようと思った。
そのことを豊島に伝えると「そうなんだ。自分もちょうど研究会をやめようと思っていたんだ」と言われる。稲葉としては電王戦が終わるまでのつもりだった。そのときは豊島が何年にもわたって、研究会やVSを休止することになるとは思わなかった。


















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