「甘いもので体の疲れはとれない」少し残念な真実 体に負担をかけるNG飲食「休養学」博士が解説

✎ 1〜 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

なぜお酒は体によくないのでしょうか。

これは、飲酒すると、アルコールを分解するために肝臓が大忙しで働かなければいけないためです。ですから「疲れをとるために」といって飲んでも、さらに疲れてしまうだけです。肝臓がアルコールを分解する過程で、アセトアルデヒドという活性酸素のような毒性物質が出ることによって、肝臓を傷つけるという説もあります。

寝つきはよくなるが疲れはとれない

さらにいうと、アルコールを飲むと寝つきはよくなりますが、夜中に目が覚めやすくなるので、睡眠によるリカバリーが十分にできなくなります。

4/12(金)に『休養学:あなたを疲れから救う』の刊行記念トークイベントを開催します。詳しくはこちらをご覧ください

「お酒を飲むと深く眠れる」という人もいますが、アルコールを飲んで寝ている状態は、麻酔で気を失った状態と似ています。

通常の睡眠であれば、ノンレム睡眠のN1→N2→N3(註:ノンレム睡眠中の眠りの深さのレベル。いちばん浅い眠りをN1、真ん中をN2、いちばん深い3段階目の眠りをN3とする)というようにステップを踏んで浅い睡眠から深い睡眠へと移行します。

しかしお酒を飲んで寝ると、そのステップが踏めないので、本来寝ている間にしなければいけない回復過程が省略されてしまいます。こうしたことからも、お酒を飲んで寝るのはおすすめできません。

片野 秀樹 博士(医学)、日本リカバリー協会代表理事

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かたの ひでき / Hideki Katano

東海大学大学院医学研究科、東海大学健康科学部研究員、東海大学医学部研究員、日本体育大学体育学部研究員、特定国立研究開発法人理化学研究所客員研究員を経て、現在は一般財団法人博慈会老人病研究所客員研究員、一般社団法人日本未病総合研究所未病公認講師(休養学)も務める。日本リカバリー協会では、休養に関する社会の不理解解消やリテラシー向上を目指して啓発活動に取り組んでいる。編著書に『休養学基礎:疲労を防ぐ!健康指導に活かす』(共編著、メディカ出版)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事