期限どおりに仕事を成し遂げようと、部下に無理強いをしている上司、リーダーはいないだろうか。
「期日を守る」ことに夢中になりすぎると、部下の意見を取り入れることができず、それがそもそも必要な仕事であるかどうかを判断することも難しくなると、『最後は言い方』著者のマルケ氏は述べる。
そんな兆候が現れる上司の「言い方」とはどんなものだろうか。解決の方法はあるのか。同書から紹介しよう。
産業革命期に生まれた仕事のやり方の1つに、「時計に従う」というものがある。
これは、時間どおりに仕事を終えることを何より優先することだ。
部下に実行を「強要」していないか
それが本来やるべき仕事であれば、時間どおりに終えるというのは素晴らしいことだ。
しかし、決定者(上司)と実行者(部下)が分かれている場合、決定者にとっては、決定した仕事を部下にやらせるために、説得する、丸め込む、賄賂を渡す、恥をかかせる、脅すといったことが必要になる。
これらを表すのにふさわしい言葉は「強要」だ。礼儀を重んじる社会では、この言葉はめったに使われない。実に見苦しい言葉だ。
よって、動機づけを行う、刺激を与える、協力して連携するといった別の表現で覆い隠される。
ただし、「連携」という言葉が使われるときでも、実際には強要であることが往々にしてある。私だって例外ではない。あなたもきっと身に覚えがあるのではないだろうか。
では、強要をやめ、連携をとるにはどうしたらいいか。解決策は、ひと言で表すなら「実行する者に決めさせる」に尽きる。
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