有料会員限定

最新版!「収入が多い私立大学ランキング」TOP200 22年度決算で集計、付属病院持つ大学が上位に

✎ 1〜 ✎ 50 ✎ 51 ✎ 52 ✎ 最新
拡大
縮小

東洋経済「私立大学財政データ」から見るランキング。ここでは「収入」が多い私立大学上位200校を紹介。

2022年度の事業収入が私立大学1位の順天堂大学(写真:kash*/PIXTA)

特集「本当に強い大学」の他の記事を読む

少子化が進み大学の募集停止が相次ぐなか、政府は理系強化の方針を打ち出す。ターニングポイントを迎える中、大学側はどう対応するのか、そして実力を発揮する「本当に強い大学」はどこか?  『週刊東洋経済』では毎年、臨時増刊『本当に強い大学』を刊行し、最新の大学の現状や課題をまとめている(2023年版の購入はこちらから)。
ここでは、その誌面で作成・利用するデータ等を活用し、各種ランキングを作成している。今回は、大学の財務に着目し、東洋経済「私立大学財政データ」から私立大学の「収入」が多い大学を紹介する。
本当に強い大学2023 (週刊東洋経済臨時増刊)[雑誌]
『本当に強い大学2023 (週刊東洋経済臨時増刊)』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

今回、紹介するのは「収入が多い私立大学ランキング」だ。大学の決算書(財務諸表)は、学校単位で開示されるケースもあるが、「学校法人単位」で開示されているところがほとんどだ。

そのため、法人傘下の付属の小中高校や、付属病院、研究機関などの収益も含まれている。複数の大学を運営している学校法人も多く、その場合も、傘下大学すべての収益が合算された形で計上されている。

学校法人は、企業の売上高に相当する部分は、「事業活動収入」という勘定科目で表記されている。

「事業活動収入」で大学の売上高をみる

事業活動収入は、入学金や授業料などを含む学生生徒等納付金(学納金)や受験料などを含む手数料収入、寄付金、補助金といった「教育活動収入」と、運用益や利息収入などの「教育活動外収入」、そしてその年の特殊要因によって計上される「特別収入」で構成される。ほとんどの大学は教育活動収入が大半を占めている。

参考情報として、事業活動収入の「前年比増減率」と「経常収支差額」を掲載した。

「経常収支差額」は「経常収入」から「経常支出」を引いた金額で、特殊要因を除いた大学の損益状況がわかる。

この経常収入は、資産売却といった特別収入を除いた収入で、大学の本業である教育活動収入に、教育活動外収入(受取利息や配当金)を加えた額になる。

経常支出は人件費や教育研究経費といった教育活動支出に支払利息などの教育活動外支出を加えた額となる。

ランキングの数字は2022年度(2023年3月期、学校法人はすべて3月が決算期末)のものとなる。

では、ランキングを見ていこう。1位は順天堂(順天堂大学)。2022年度の事業活動収入は2097.7億円で、前年度に比べて3.0%増加している。内訳は教育活動収入が2089.7億円、教育活動外収入が1.2億円、特別収入が6.6億円だ。

順天堂医院など6つの付属病院の入院や外来での収入である医療収入1706.3億円が教育活動収入の8割を占めている。

次ページ収入が多い大学ランキング1~50位
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
本当に強い大学
首都圏、東海、関西、「お買い得」の大学を探せ
「工学=男性」は過去に、STEM人材を増やせ
大学経営を私物化、再発防止策で変わるのか
本格化する改革論議、教育現場からは混乱も
不動の1位を守った東大、慶応の順位が上昇
12の学部系統別でみる大学・学部の人材育成力
1位、2位は国立の工学系大学、女子大も目立つ
MARCHや国公立大学に対抗できるところもある
「関関同立」や「産近甲龍」に匹敵する大学も
核になっている大学は愛知大、名城大、中京大
北海道、東北、中国・四国、九州・沖縄地区を解説
1位は順天堂大。付属病院持つ大学が上位独占
キャンパス「資産」が受験生らへの魅力に直結
1位は東海大学、コロナ禍の影響により補助金増加
子育て、介護…上位は福祉系の学校法人が占める
トップは慶應、2位早大、3位は創価大と永守学園
1位は川崎医科大、コロナ関連補助金が押し上げ
10%以上理想だが教育研究投資とのバランス大事
移行期間で新科目・情報は「0点配点」措置の大学も
3000億円の基金創設し成長分野への学部転換支援
ほかの専門分野との掛け合わせがトレンド
一橋はデータ系学部新設、東工大は女子枠設ける
中大は「都心回帰」実現、理科大の学部再編続く
立命大は24年に2学部移転、龍谷大は心理学部新設
東工大と医科歯科大が統合し「東京科学大」誕生へ
厳しい環境が続く日本の大学の現状と今後は
課題解決より広報活動の一環と考えていないか
独自評価で総合ランキング。不動の1位は東大
有名400社就職率、難関業界等への就職実績
警察官や自衛官を目指すなら日本文化大学
早稲田が慶應を逆転、武蔵大はGMARCH入り?
別格の関西国立御三家に私立は同志社がトップ
将来性、指導難度…自分に合った「年内入試」は?
京都大学名誉教授・竹内洋氏インタビュー
リーダーシップの強調で現場の自主性が喪失
23年版を地域別に並べ替え、4位一橋大、10位創価大
現場の反対よそに、7日にも強行採決の可能性
23年版を地域別に並べ替え、1位名大、2位豊田工大
23年版を地域別に並べ替え、1位京大、4位同志社
23年版を地域別に並べ替え、1位東北大、2位北大
23年版を地域別に並べ替え、1位岡山大、2位広大
23年版を地域別に並べ替え、1位九大、2位APU
23年版の私大トップは早稲田、2位慶應、3位は…
公立大学のみでランキング、1位は国際教養大
定量データで教育・研究力を評価、1位は東京大学
就職率や上場役員輩出数で評価、1位は慶應大
入学定員倍率や経常利益率で評価、1位千葉工大
外国人学生比率や留学協定校数で評価、1位はAPU
国立大学のみでランキング、東北大学が2位
22年度寄付金を多く集めた大学、1位慶大、2位は…
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内