金融資産を多く持つ私立大学ランキングTOP200 現預金、国債など「運用資産」を集計、1位は帝京大

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東洋経済「私立大学財政データ」から見るランキング。ここでは現金預金や有価証券など金融資産の合計である「運用資産」が多い私立大学上位200位(200校)を紹介。

私立大学で金融資産(運用資産)が最も多い帝京大学の板橋キャンパス(写真:MARODG/PIXTA)

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少子化が進み大学の募集停止が相次ぐなか、政府は理系強化の方針を打ち出す。ターニングポイントを迎える中、大学側はどう対応するのか、そして実力を発揮する「本当に強い大学」はどこか?  『週刊東洋経済』では毎年、臨時増刊『本当に強い大学』を刊行し、最新の大学の現状や課題をまとめている(2024年版の購入はこちらから)。
ここでは、その誌面で作成・利用するデータ等を活用し、各種ランキングを作成している。今回は、大学の財務に着目し、東洋経済「私立大学財政データ」から私立大学を対象に金融資産の合計である「運用資産」を多く保有する大学を紹介する。
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私立大学を運営する学校法人が保有する金融資産の1つとして前回「有価証券」保有額のランキングを紹介したが、ほかにも現金預金などもある。

そこで今回は学校法人が保有する金融資産で国債・社債といった債券や株式などの「有価証券」に「現金預金」や「特定資産」を加えた金融資産全体の保有額(「運用資産」と呼ばれている)でランキングした。

大学法人の財務分析では、「有価証券」+「現金預金」+「特定資産」を「運用資産」と呼んでいる。有価証券は貸借対照表の「流動資産」(短期保有)と「その他の固定資産」(長期保有)に記載されている合計値。ここに「現金預金」と、退職給与引当金や、施設設備整備建設のための引当金など、将来の特定の支出に備える「特定資産」を加えて「運用資産」を計算した。

さらに参考情報として、「受取利息・配当金」と、運用資産に対する受取利息・配当金の比率である「運用利回り」も掲載した。この2つの指標から、保有する資産からどれだけ運用益を生み出しているかがわかる。では、実際にどのような大学が上位なのか。ランキングを見ていこう。

「運用資産」の多さでランキング

1位は帝京大学帝京短大を含む)で3911.7億円。現金預金555億円、特定資産3109億円、有価証券245億円。受取利息・配当金は66.5億円だ。総資産6362億円の6割以上が金融資産となっている。

2位は岡山県の川崎学園川崎医科大、川崎医療福祉大、川崎医療短大)の3697.1億円。有価証券は流動資産に1079.5億円、その他の固定資産に0.9億円の1080億円。現金預金224億円に特定資産2392億円。受取利息・配当金は155.9億円で学生生徒等納付金128億円を上回っている。運用利回りも高い。

3位は日本大学で3335.6億円。現金預金が417億円に特定資産2913億円となっている。

4位の慶應義塾慶應義塾大)は1947.8億円。受取利息・配当金が48.4億円と多い。

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