
私立大学を運営する学校法人が保有する金融資産の1つとして前回「有価証券」保有額のランキングを紹介したが、ほかにも現金預金などもある。
そこで今回は学校法人が保有する国債・社債といった債券や株式などの「有価証券」に「現金預金」や「特定資産」を加えた金融資産全体の保有額(「運用資産」と呼ばれている)をランキングした。
大学法人の財務分析では、「有価証券」+「現金預金」+「特定資産」を「運用資産」と呼んでいる。有価証券は貸借対照表の「流動資産」(短期保有)と「その他の固定資産」(長期保有)に記載されている合計値。特定資産は、退職給与引当金や、施設設備整備建設のための引当金など、将来の特定の支出に備える資産だ。その運用資産を「金融資産」という名称にして額が多い順にランキングした。
参考情報として、「受取利息・配当金」と、運用資産に対する受取利息・配当金の比率である「運用利回り」も掲載した。この2つの指標から、保有する資産からどれだけ運用益を生み出しているかがわかる。では、実際にどのような大学が上位なのか。ランキングを見ていこう。
帝京大学が4140億円でトップ
1位は帝京大学(帝京大短大を含む)で4140.6億円。現金預金678億円、特定資産3334億円、有価証券127億円。受取利息・配当金は129.2億円だ。総資産6487億円の6割以上が金融資産。運用利回り3.1%と運用力も高い。
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