前回、日本語の使用を自分に禁じて、暗算、心のつぶやきまで英語にする生活を送った松村弘典さん。専門学校が始まりますが、オールイングリッシュの授業についていけるのか? また、成績優秀だと2年で英語圏の大学に編入できると知った彼が編み出した英語学習の鉄則とは?
実は難易度の低いスピーキング!?
安河内:ここまでで語彙増強、多読で覚えた単語の意味の定着化、英語の置き換え説明のテクニックなどが培われました。日本語を排除する生活にして、つぶやきや暗算さえ英語という徹底ぶりで、英語を英語のまま理解するクセもつけました。そろそろ、スピーキング力を直接鍛えるための鉄則が登場してきそうですが……?
松村:まず理解していただきたいのは、これまでの鉄則3つは、ひとつが終わってから次に進んだというのではないことです。同時進行で続けながら、少しずつ定着させていったんです。もちろん、これからお話する鉄則も並行してやりました。
そして、4つ目の鉄則ですが、スピーキングに直結するものではありません。僕の中ではスピーキングは実は簡単なタスクだなという思いがありました。
安河内:あれ、大半の日本人はスピーキングが最も苦手だと言いますけど?
松村:それって実は、自分が何か言ったコメントに対して戻ってきたリアクションを聞き取る、リスニングが難しいだけなのでは?と思うんです。買い物中に欲しい物を伝えたり、トイレの場所をたずねたりするのは、さほど難しくはないですよね。望んでいることが自分の中で明確で完結しているので、単語さえ知っていれば、すぐ口にできる。相手の顔色というか反応を見れば、伝わったかどうかもわかる。仮に伝わらなければ、相手が「もうやめて!」と不快感を示したり、さじをなげたりするまでは、言い換えをしつつ繰り返せばいい。これが僕的にはスピーキングが簡単に思えると言った理由です。
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