ゆで太郎、丼スタイルで「のり弁」を提供するなぜ 令和に甦った、素朴で美味しい昭和ノスタルジー

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一方の白身魚のフライには、おかずとしての堂々としたたたずまいがあります。そのままでも良し、マヨネーズなどをかけても良し。こちらはそばよりもご飯が進みます。

「のり弁といえば」の代表おかず、白身魚のフライ(筆者撮影)

何よりうれしいのは、ご飯と海苔との間に挟まれている鰹節。もちろん海苔だけでもご飯は食べられますが、鰹節の存在によって満足感と幸福感が何倍にも高まることは間違いありません。のり弁の隠れた主役ともいえる名脇役です。

ミニサイズだけあって、あっという間に食べられるかと思いきや、ご飯の量も意外と多く、そばと合わせて満腹になりました。一見するとスタンダード過ぎるのがこのミニのり弁かもしれませんが、だからこそいつでも注文できる、オールマイティーなサイドメニューといえるでしょう。

ゆで太郎は2種類!ほっかほっか亭との意外な関係性

ここであらためて、ゆで太郎の紹介です。実はゆで太郎には2種類あることをご存じでしょうか。現在、信越食品とゆで太郎システムの2社が運営しているのです。

そのうち、ゆで太郎のルーツは信越食品です。もともと弁当チェーン・ほっかほっか亭の店舗オーナーだった水信春夫さん(信越食品創業者)がそば職人に転身。本格的なそばを立ち食いでも展開したところ、大ヒットしてゆで太郎の誕生につながったそうです。

その後、ほっかほっか亭時代の知り合いだった池田智昭さん(ゆで太郎システム社長)が店舗運営のシステムを整え、フランチャイズ展開することを提案し、2004年にゆで太郎システムが設立されました。そのため、現在は信越食品が直営するゆで太郎と、ゆで太郎システムがフランチャイズ展開するゆで太郎の2種類があるのです。池田社長によると、前者は都心部の立ち食い店が多く、後者はロードサイドで着席して食べる店が多いとのこと。

そばがメインながらミニ丼も充実しています(ゆで太郎公式Webサイトより)

そんなゆで太郎の人気商品は、基本中の基本でもある冷そば・温そば。ミニ丼ではかつ丼が圧倒的な人気を誇ります。池田社長によると、コアターゲットは「20~60代の働くお父さん」。商品開発では経営陣も積極的にコミットし、メンバー自身が同じような属性であることから「自分が食べたいと思えるものを開発しています」と話します。

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