妊婦が列を成す「最強の病院」は熊本にあった 日本で最も赤ちゃんが産まれる聖地の真実
まずは、街でママさんたちに話を聞いた。熊本市には約30カ所の産婦人科病院があるにもかかわらず、ほとんどの妊婦さんが福田病院を利用しているということがわかった。
熊本県では1年に約7000人の赤ちゃんが生まれている。そのうち、福田病院で生まれた赤ちゃんはなんと3400人にも上る。驚くことに熊本では「2人に1人」が、福田病院で生まれている。適切な表現ではないかもしれないが、50%という圧倒的なシェアだ。これは尋常じゃない。
「お姫様気分が味わえる」
取材に答えてくれたママさんの大半がこう証言してくれた。お姫様気分? いったいどういうことか。取材班は福田病院を訪れてみた。
豪華な内装はまるで高級ホテル
外観はいたって普通の病院。ところが、中に入って度肝を抜かされた。豪華なロビー、静かに流れるグランドピアノの音色。見上げればそこには、オペラ座にあるようなシャンデリアがつり下げられていた。受付には高級ホテルでもめったにないような高い吹き抜け。ここが病院だという事を一瞬忘れそうになったくらいだ。
ゴージャスなのは、ロビーだけではなかった。看護師さんに通された陣痛と出産、その後の回復を行う部屋は、木目調の内装が寛ぎを与えてくれる。
この普通の病室が、わずか1分で分娩室に早変わり。福田病院の入院部屋は、すべて個室である。
出産後もお姫様気分は続く。福田病院の中には、高級料亭なみの作りに味も一級品の「四季亭」というレストランがある。
中にお邪魔すると、病院着をまとったママさんたちがたくさん。実はここ、出産後のママさん専用なのだ。出産という大仕事を終えたママさんたちに院内に居ながらにしておいしいモノを食べて欲しいという病院の配慮である。
メニューは、料理人と栄養士で考えたものばかり。味はもちろん、栄養面にも抜かりは無い。ここで特別に、福田病院で出産した後のママさんが食べる1日のメニューを紹介しよう。
朝食は和食のビッフェ。釜戸で炊いたお米は有機米、炭火で焼いたシャケ……と、女性の好きな和食がずらりと並ぶ。
ランチは同じ10階にある洋食を味わうことのできる「レ・セゾン」で。この日はピザとパスタ。ママさんたちの楽しみは、ピザを目の前で作ってくれる演出だ。本格的な焼き立てのピザを楽しめる。さらにはピアノの生演奏まである。
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