妊婦が列を成す「最強の病院」は熊本にあった

日本で最も赤ちゃんが産まれる聖地の真実

夕食は再び四季亭。メニューは懐石料理。炙り穴子の野菜添えや豚バラの蒸篭、デザートにはパンナコッタが付く。退院を控えたママさんには、フルート演奏付きのディナーが用意されている。

最後に家族と一緒に、楽しい想い出を作ってもらおうという粋な演出。それもメニューはフレンチのフルコース。フォアグラのソテーや天然のタイのポアレ・牛ロース煮のグリエなどなど豪華だ。

快適な個室空間と、豪華すぎる出産後の豪華な食事。これこそが「お姫様気分」だ。ここでひとつ心配になった。ここまでゴージャスだと、費用がかなり高額なのではないかということだ。

健康保険組合に加入していると、子供1人の出産に対して出産育児一時金が原則42万円支給される。福田病院の一連の費用はこの金額で収まり、熊本市内のほかの病院と比べても費用面はほぼ変わらないという。

診察システムもほかとは違う!

快適な個室空間

福田病院のスゴさは、これだけではない。たとえば診察システムにも特徴がある。福田病院のホームページには「予約制ではありません」と記されている。通常の産婦人科病院は、病床数に限りがあるため早め早めに、予約するのが一般的だが、福田病院は病床数が異例に多いため出産を断ることがないという。

そのほかにも、独特の仕掛けがある。福田病院にはプールがある。運動不足になりがちな妊婦さんたちが利用、泳ぐ事で血行がよくなり、妊婦さんに多い腰痛の予防になるという。

そして院内にはエステルームがあり、出産後、体力が回復したママさんがヘッドスパや全身のエステを受けられる。これも入院費用に含まれていて、別料金を払う必要がない。

院内には相談室があり臨床心理士などが出産や子育てについて親身になって相談に乗ってくれる。小児科も併設。さらには院内に保育園まである。子どもの出産から成長までを一気通貫で見守ってくれるのだ。

まさに至れり尽くせりとはこのことだ。それにしてもこれほど手厚いサービスを受けられるのはなぜなのか? 福田病院の理事長に聞いてみたところ、「お産は病気やケガと違う。女性にとって輝いている1ページ」なのだそう。

つまり、豪華な内装も、美味しい食事も、新しい命の誕生の瞬間を素敵な想い出にしてもらうために行っているのだ。都道府県別の人口ランキングで23位の熊本を舞台に、福田病院が日本一赤ちゃんを産む病院になっている理由は、女性への愛。これに尽きる。

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