懸念される"災害ごみ処理"清掃職員削減の余波 不測の事態で浮き彫りになる清掃行政のあり方

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被災地が近場であれば日帰りで支援にあたる場合もあるが、遠方であれば1週間近く泊まり込んで作業を行い、第2陣、第3陣と交代していく体制が組まれる場合もある。

2023年7月の秋田豪雨により五城目町では町内を流れる川が氾濫し、住宅などに土砂や水が流れ込む被害が生じた。これに対し五城目町と姉妹提携する東京都千代田区は7月24日から26日までの3日間、軽小型ダンプ車2台、物資運搬用車両1台、職員6人を派遣して災害廃棄物の収集を行った。

炎天下の中で地元の支援企業と共に可燃物と不燃物が混ざる災害廃棄物を分別しながら収集した。その様子は動画で公開されている。

徹底的な効率化が及ぼす影響

大規模な自然災害が発生し被災自治体への支援を全都清が調整する際には、「可能性のある地方自治体」に要請する。この可能性のある自治体とは、基本的に直営の清掃職員を擁し、通常の収集業務に利用する機材以外に予備の機材を持つ自治体となる。

一方で各地方自治体では、これまでの行政改革により、いわば行き過ぎたとも言える効率化がなされてきた。とりわけ、「官から民へ」で小さな政府を展望していた小泉純一郎内閣時に各自治体に作成が要請された「集中改革プラン」において厳しく公務員の削減が求められ、地方自治体の職員数は相当数削減された。

地方自治体職員数の推移
地方自治体職員数の推移(出所:総務省自治行政局公務員部給与能率推進室「地方公共団体定員管理調査結果(2005~2023)」をもとに筆者作成)

この公務員減らしにあたっては、清掃、学校用務員、学校給食、道路等の業務を担う現業部門は民間委託が可能であると見なされ、多くの現業職員が削減された。

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