ザック・スナイダー語る「情熱持ち続ける」仕事術 ハリウッドで自分自身の個性を守り続けた
でもさいわいなことに、自分が発表してきた過去の映画は、本編とは別に、ディレクターズカット版もつくることができたので。それである意味、自分のオリジナリティーを守ることはできたかなと思っています。
――今回タッグを組んだNetflixとの関係性はどうなんですか?
Netflixとの関係はほかとはまた違っていて。(2021年にNetflixで配信されたゾンビ映画)『アーミー・オブ・ザ・デッド』も好きにやっていいと言ってもらえた。もちろん内容についてはいろいろと話し合いはしたけれども最終的には彼らは完全にサポートしてくれた。
そういう意味でNetflixは自分のことを信頼をしてくれているなと感じましたね。実は今回、配信版と同時にディレクターズカット版も一緒につくるというやり方をしていて。
将来的にディレクターズカット版をリリースすることを見越して、それ用の素材も一緒に撮影したんですが、そういうことも初めてなんですよね。
だからすごく守られた感じがありましたね。なんだか不思議な感じなんですけど、今作はすごく解き放たれた感じというか、自由がありましたね。
ビジョンを実現することの難しさ
――今回は自分のビジョンを守るための自由を得たということですね。
自分自身のビジョンを実現させるということに関しては、ひとつのやり方しかできないんですよね。それを守ろうとしていろいろな壁にぶつかったこともあるわけですが。
正直言うと、自分のビジョンが求められる一方で、なぜか自分のビジョンが世に出ることに対してものすごくナーバスになる人たちもいるんですよね。その理由はよく分からないのだけれども……。
ただ『REBEL MOON』に関していえば、スタジオとフィルムメーカーの自分との関係が、はじめてクリアな形で合意形成された作品でしたね。
――これだけパワフルな作品をつくりあげるスナイダー監督は、ものすごいハードワーカーな方なのではないかと思ったのですが。
その質問に関しては、もちろんイエスだと言わざるをえないですね(笑)。それは全然恥ずかしいことではなく、自分はワーカホリックだと言い切ることができます。
だって映画監督というのは最高の仕事だし、この仕事ができること自体が恵まれているわけだから、それを当たり前のことだと考えないようにしています。
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