ザック・スナイダー語る「情熱持ち続ける」仕事術 ハリウッドで自分自身の個性を守り続けた

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――『REBEL MOON』のような、これだけ壮大なビジョンを実現するためには、キャストやスタッフ、いろいろな人の力を引き出さなきゃいけないと思うんですが。相手の力を引き出す秘訣(ひけつ)はあるんですか?

相手の持っている力を引き出すための一番いい方法は、ほかの人がやる以上に、まずは自分が仕事を頑張って、熱意を持ってやるということに尽きると思うんです。

自分の頑張っている姿を見てくれることで、まわりの人たちも、それに呼応するように立ち上がってくれるんですよね。そうすることによって、彼らがより多くのものを作品にもたらしてくれると思っています。

ザック・スナイダー
ザック・スナイダー監督の公私にわたるパートナーであるプロデューサーのデボラ・スナイダー(Netflix映画『REBEL MOON:パート1 炎の子』12月22日(金)世界独占配信、『REBEL MOON:パート2 傷跡を刻む者』24年4月19日(金)世界独占配信)

――スナイダー監督は、妻のデボラさん、製作パートナーのウェスリー・カラーさんとともに、自身の製作会社The Stone Quarry(ザ・ストーン・クアリー)を運営していますが、そのことも創作の自由を守ることにつながっているのでは?

それは間違いないですね。僕とデボラとウェスリーとの関係性というのはサンクチュアリ(聖域)であり、インスピレーションを受ける場所でもあるわけで。彼女たちによって創作の自由が守られている感覚はありますね。

僕がアイデアを考えだし、デボラたちがそのクリエーティビティーを守ってくれる。これは最高の環境です。

特にデボラとは24時間ずっと一緒なわけですが、僕らの場合、真夜中であろうが、朝ご飯の時であろうが、四六時中映画の話になるわけで。そばから見るとそれは強烈に思われるかもしれないですが、楽しいですね。

カメラマンを兼任することで気づくこと

――ワーカホリックの監督にとっては、最高の環境ですね。

その通りですね(笑)。

――映画監督というのは、いろんなことを瞬時に決めなくてはいけない仕事だと思うんですが、何か思考を整理する方法などはあるんですか?

思考を整理する方法とは違うかもしれないけど、彫刻をつくったり、絵を描いたりするようなアプローチに近い感じかもしれないですね。

つねに進行しているものを見ながら、好きじゃない部分を削っていき、自分が望む形になるまで調整を続けていく、という感じなので、問題解決という能力に関しては、割と長(た)けているんじゃないかなと思います(笑)。

自分は監督と同時に、カメラマンも兼任しているので、監督をやっているだけでは気がつかない、技術的な問題に気づくことも多い。手を動かすことで認識することもあるわけですし、これはいる、これはいらないというのは自分にしか言えないわけなので。

だからスタッフが必要なときに答えられるように、そこにいるということも必要です。

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