独り歩きする「心理的安全性」 誤解と本当の意味 「4つの不安」を解消し「7つの効果」を上げる

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1つに内部環境の変化として、多様な国籍や文化、あらゆる価値観を持つ人と働く機会が増え、ダイバーシティは加速しています。そうした中、さまざまな立場、役割の人が自分の声をあげられるスペース(余白)を組織の中に持つことが求められています。

加えて、コロナ禍で職場環境もリモートワークへ移行したことも大きな変化です。メンバーと遠隔で仕事する際に、チャットのみでは真意や背景が伝えにくく、誤解を招くリスクも生まれます。時には、互いの関係性を円滑にする雑談や対話の時間をチームで持つなど、心理的安全性の確保が課題となっています。

心理的安全性を高めることで期待される7つの効果

心理的安全性を高める効果は多方面から期待されています。以下、7つの効果をご紹介します。

(図表:筆者作成)

①エンゲージメント向上
メンバー同士の信頼関係が構築されると、対人関係について心配せずに働くことができ、組織に対する貢献意識が高まります。

②パフォーマンス向上
お互いが高みを目指して相互要望をしながら切磋琢磨して業務に取り組むことから、高い生産性と成果が期待されます。

③学習文化の醸成
情報共有がクイックにされることでメンバー同士が経験や失敗から即座に学び、次に生かせる一手が打てる継続的な学習と改善文化が育まれるようになります。

④リスクの顕在化と対策
ミスやクレームを犯しても、自分だけが責められたり人間性を否定されるリスクが少ないため、バッドニュースも迅速に共有されます。結果、適切な対処が可能になります。

⑤組織の分断解消、連携強化
リスクを恐れずに発言できるため、積極的なコミュニケーションが生まれ、組織間の分断解消、業務連携がはかどります。

⑥階層間の意思疎通強化
チーム内部にとどまらず、モノが言えることで現場のメッセージをボトムアップで進言しやすくなり、階層間での意思疎通も活性化します。

⑦創造性の発揮やイノベーション創出
新しい視点から意見やアイデアが生まれ、知識の共有や交換によって創造性の発揮やイノベーションの創出につながりやすくなります。

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