新任マネジャーが手こずる"困った部下"8タイプ 私的な問題への介入は状況を悪化させる可能性

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
拡大
縮小

マネジャーのキャリアの中では、いずれ、考えうるすべての問題を聞くことになるだろう(ときには思いつかないような問題も起こる)。配偶者やパートナー、子ども、親、人、同僚、自分自身、宗教、食事制限、自尊心、その他あらゆる人生の問題を部下たちは経験するものだ。

人のもろさに対応する際には、深刻さに飲み込まれずに自分を保てるよう、「勝手に決めないこと」を基本ルールとしておきたい。あくまで業務上の問題を解決するのであって、部下の私的な問題については支援の部署や窓口を案内するにとどめよう。

態度に難のある部下のマネジメント

駆け出しのマネジャーは、さまざまなタイプの困った部下に出くわすだろう。問題のある態度には、マネジャーとして必ず対処しなければならない。放置するのは、「その態度でかまわない」とメッセージを送っているのと同義だ。

また、他の部下もあなたに不信感を持つ。態度の悪い部下を管理する能力がない、あるいは、そうした態度が気にならないのだと思われてしまう。

部下の態度の問題に対処するには、変えるべき点とその理由を本人に伝えることだ。そして相手の言い分も聞こう。ひょっとして何か理由があっての行動なのかもしれない。

そのうえで、行動を変えると合意させ、変化をどのようにモニタリングしていくかについても話し合っておこう。改善への兆しが見られたら、その都度、本人によい点を伝えるように。

話し合いの前には、問題とされる行動の具体的な事例をいくつも用意しておきたい。本人が何が問題なのか理解できない、あるいは「そんなことはしていない」と否定しかねないためだ。

あくまで前向きに話そう。「仕事で成功してほしいから話しているんだよ」、「態度の問題が改善できれば、仕事がずっとうまくいくはずだ」と相手に伝えよう。

これで改善してくれれば、上司としてもありがたい。懲戒解雇などの人事的な処分になるのは避けたいものだ。他に選択肢がないなら仕方ないが、解雇は最終の選択肢にしておきたい。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT