わずか12畳「都心の狭い家」に住む中年夫婦の実態 ものが置けない部屋だからこその気づきとは?

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「三つ子の魂百まで」ということわざをご存じでしょうか? 

小学館の「デジタル大辞泉」によりますと「幼時に表れた性質は、いくつになっても変わらない。 教育を受け、大人になって経験を積んでも、幼い頃の性癖や思いは根強く残る」という意味なのですが、赤べこのごとく頷きまくるほどわかりみが深い。実はワタクシ、「三つ子の魂を満足させる」ことに余念がありません。

子供の頃は、どこかで子供と大人の明確な線引きがあるのだと思っていましたが、実際は大きな子供のままで人生の後半戦を迎えました。

「大人になると歌謡曲よりも演歌が好きになる」「大人になるとブランド品に魅力を感じるようになる」「さらに年を重ねると着物が趣味になる」……そんな人もなかにはいるのかもしれませんが、どうも、私はそうではなくて。

子供の頃から好きだったものはずっと好きなままで、年齢が上がるにつれて興味の対象は広がるけれど、根っこの部分の趣味嗜好はそう簡単には変わらないということに気づいていったのです。

流行りものより、廃れないモノと暮らす

レンジフードの上には幼児期に愛読していた絵本の主人公や、中学時代のロックンロールスターをモチーフにしたフィギュアを背の順で並べています(筆者撮影)

こういう私のような人間は、「子供の頃からずっと好きなもの」と暮らすと、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=日々の生活の満足度)が、爆上がりします。

小さな暮らしをする前は、ブログやインスタグラムで紹介されている、流行りの服や機能性の良いバッグが欲しくなる病にかかっていた時期がありました。ただし懐が寂しいため、似たデザインの安物を楽天なりアマゾンなりで探して買ってしまう。届いた商品は当然ながら値段相応のチープな出来栄えで、気に入るはずがありません。そこそこ気に入ったとしても、思い入れがないため、すぐに飽きてしまいます。

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