中国人に人気「日本の化粧品」に起きている変化 処理水問題での懸念、独身の日はどうなる?

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化粧品 インバウンド 中国
日本の化粧品に変化が起きた背景とは?写真はイメージ(写真:Pangaea / PIXTA)

アリババ集団を中心に、中国のECプラットフォームが一斉にセールを行う「独身の日」。今年も10月末からセールが始まっている。

去年までは日本の化粧品ブランドが飛ぶように売れていたが、今年は去年にはなかった懸念要素がある。福島第一原子力発電所の処理水放出が、日本の化粧品メーカーの売れ行きにも影響を及ぼすのではないか、と不安視されている。

T-mall(アリババグループのEC)では10月24日にセールが始まり、その日の日本のスキンケア製品ランキングでは、各ブランドの取引総額が前年比で軒並み落ちたと報道されており、日系ブランドから「処理水の問題なのか、現地SNSの口コミを分析から何か見えてこないか」と相談を受けるケースもある。

SNSでの現地の反応や、中国市場における日本の化粧品メーカーの展開を考察する。

処理水問題の余波はスキンケアにも

処理水の放出に対しては、中国政府が8月末に日本産の水産物の輸入を全面停止したことで、漁業への影響が注目されがちだ。一方でその余波はスキンケアを中心に化粧品にも及んでいる。中国のSNS上では「スキンケア製品も安全性に不安」「日本のブランドを買わなくても、同レベルの商品は数多くある。中国メーカーなど、日本のメーカー以外の化粧品の購入を検討する」といった投稿が見られた。

実際に第1回の処理水放出(2023年8月24日)前後で「日本のスキンケア製品」と「国貨(中国メーカーの)スキンケア製品」の投稿にはどのような変化があったのだろうか。

中国には数々のSNSがあるが、今回はX(旧Twitter)のように短文投稿がメインで、幅広い層から利用されているWeibo(ウェイボー)の投稿内容から、現地における日本のスキンケア製品に対する反応と、中国メーカーとの関心度の比較・分析を行った。

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