中国人富裕層、次は「日本の中古品店」狙いの真相 世帯収入3億円の妻「エルメスは日本でゲット」

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外国人観光客を意識している東京にある中古品店(写真:筆者撮影)
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観光庁が先日発表した2024年の「インバウンド消費動向調査」によると、訪日外国人の消費額は8兆1395億円と過去最高となった。その中で、訪日中国人は21.3%を占め、圧倒的首位となっている。

観光産業は今や自動車輸出の規模にまで成長し、これからさらに日本経済に影響するだろう。こうした中、訪日外国人の消費動向や、その中に潜んでいる深層心理を理解することは日本全体や自社の事業の成長にとって重要となる。今回はラグジュアリー中古品を例として説明しよう。

「数万円でヴィトンを買えるみたいで探してみたい」

訪日中国人といえば、豪快な買いっぶりで、ラグジュアリーブランドに目がない――「爆買い」――という印象が根強いかもしれないが、実は彼らの消費行動と関心はつねに変化している。

筆者は2014年からインバウンドの研究を始めており、訪日中国人、特に若い世代や富裕層の消費行動やライフスタイルの変化を当事者のインタビューを通して把握してきた。

その中で、目下注目すべきなのは、ラグジュアリー中古品の流行である。

コロナ後、東京の銀座、渋谷、代官山などを回ると、中古品売買のお店がじわじわと増えているのは肌感覚でわかる。「中国語案内可能」「アリペイ/WeChatペイ可能」といった訪日中国人を意識した看板も目立つようになった。

春節を意識した店舗も(写真:筆者撮影))
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