「日本シリーズ」セ・パの対抗意識が激しい歴史背景 「球界再編」で両リーグ体制に激しい亀裂

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セは開幕を4日だけ延期するとしたが国からも「根拠がない」と非難され、結局、セ・パ両リーグ揃って4月12日の開幕になって決着がついた。セ・リーグの面目が潰されたような形になった。

MLBでは昨年から、ナショナル・リーグが50年近くも拒んできた「DH制」を導入。ア・ナ両リーグは運営体制上、ほとんど差異がなくなった。今年からはインターリーグ(交流戦)の試合数も増加し、両リーグの一体化が進んでいる。

世界の野球トップリーグで唯一DH制なし

しかし日本のセ・パ両リーグはいまだに対抗意識を持っている。セ・リーグは今や世界のプロ野球トップリーグでDH制を導入していない唯一のリーグになったが、DH制なしを堅持する方針だ。

筆者はいろいろな球団に取材申請や問い合わせをするが、総じてセの球団の対応は「固くて、お役所的」で、パは「フランクでベンチャーっぽい」のだ。親会社による部分も多いのだろうが「両リーグの文化」は異なると実感する。

日本シリーズは、“関西ダービー”となった。同じ地域同士のライバル心に加えて「セ・パ両リーグ」の意地の張り合いも、試合を面白くするのだと思う。楽しみたい。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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