38年ぶり阪神「アレのアレ」達成への関西人の感慨 今年の阪神タイガースの日本一で何が変わるのか

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阪神が38年ぶりに日本シリーズを制し、戎橋で盛り上がるファンら(写真:時事)

阪神タイガースが優勝を決めたのを見届けて、筆者はすぐに京セラドームを後にして、道頓堀へと向かった。京セラドームと道頓堀の中心地、戎橋(えびすばし)までは直線距離で2㎞弱、歩けない距離ではない。

試合が終わって1時間、道頓堀には群衆が押し寄せ、警察の指揮車からは警察官が「立ち止まらないでください、広がらないでください」と声を上げている。

しかし阪神のユニフォームを着た群衆は「六甲おろし」を歌いながらも終始和やかで、和気あいあいと歩いていた。筆者は1985年の阪神日本一も、御堂筋にあったビルの勤務先から眺めていたが、この時は暴動でも起こるのではないか、という荒々しさを感じた。38年前と今年の「日本一」は、似て非なるものなのだ。

今年の阪神タイガースの日本一で、何かが変わるかもしれない。思いつくままに上げていこう。

関西、大阪が少し自信回復するのではないか?

最近、大阪の目抜き通り、御堂筋を歩いていて感じるのは「寂しくなったな」ということだ。

淀屋橋から本町までは、大企業の本社ビルが立ち並んだオフィス街なのだが、この30年で、多くの大企業が本社を東京に移転させた。サントリー、パナソニック、日清食品、武田薬品、伊藤忠商事。本社、本部を大阪に置いていても実質的な本社機能を東京に移した企業は少なくない。「このままやったら、大阪本社の大企業は大阪ガスと関西電力だけになるのと違うか?」と言う笑えない冗談も聞こえる。

大阪人の自慢だった御堂筋そのものも、車線を減らし、歩行者通路を拡げる工事が続いている。

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