AI専門家たちが語る「ChatGPT」よりすごいもの 次に来る「AIエージェント」とはいったい何か
「こうしたプロジェクトでは、基本的にAIがあなたの代わりとなって、ほかのAIと協力する姿をイメージしている」と、マイクロソフトのバイスプレジデント、アシュリー・ロレンスは語る。
オートGPTのような自律型AIプロジェクトは、こうした技術をさらに何歩か先に進めようとしている。そのアイデアとは、システムに「会社をつくる」や「お金を稼ぐ」といった目標を与えることだ。そして、システムは自らに質問したり、別のインターネットサービスに接続したりすることで、その目標に到達する方法を探すのだ。
無数の仕事が奪われる可能性
現段階では、これはそれほどうまく機能していない。オートGPTのようなシステムは無限ループに陥り、延々と同じ処理を繰り返すことになりがちだ。だが、ファンのような研究者たちは、この種の技術をより便利で信頼できるものにするべく改良を続けている。
ソフトウェアツールを使用するために設計された、新しい種類のAIエージェントの構築を進めている研究者たちもいる。クルーンは2022年夏、オープンAIの研究者チームの一員として、人間と同様にマウスとキーボードを駆使しながらコンピューターソフトを使用できるエージェントを構築した。
クルーンは、この種のエージェントによってAIは最終的にさらに幅広いアプリケーションやウェブサイトを利用できるようになると主張する。インターネット上でほぼ何でもできる可能性のあるデジタルアシスタントを誰でも利用できるようになる、と彼は言う。それによって生活はより便利になるだろうが、無数の仕事が置き換えられる可能性もある。
「AIが、私たちにできることを何でもできるようになれば、退屈な仕事を肩代わりしてくれるだけではない。あらゆる仕事が置き換えられることになる」とクルーンは言う。
(執筆:Cade Metz記者、Karen Weise記者)
(C)2023 The New York Times
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら