AI専門家たちが語る「ChatGPT」よりすごいもの 次に来る「AIエージェント」とはいったい何か
例えば、インターネットに動画をアップロードするようエージェントに頼むと、YouTube(ユーチューブ)が提供するAPIを呼び出すコードを生成する、といった具合に。「APIとは、機械との会話するための単なるテキストだ」と、自律型AIエージェント・プロジェクト「AutoGPT(オートGPT)」の運営に携わる研究者、サイレン・ナイヒンは言う。
理論的には、チャットボットはインターネット上に存在する、あらゆるAPIにアクセスするためのコードを書くことができる。しかし、現在のチャットボットにはまだ単純作業以上のことをこなせるほどのスキルはない。
仮にそうであったとしても、チャットボットにインターネット上を自由に歩き回らせることは、セキュリティー的に極めて大きなリスクとなるため、企業は小規模な取り組みから始めている。
AIが人間の代わりにAIを使う未来
ChatGPTを発表してから数カ月後、オープンAIはこのチャットボットがテキストを生成する以上のことをするための方法を静かに公開した。さまざまなプラグイン、つまりボットの機能を拡張するソフトウェアをインストールすることで、エクスペディアなどの旅行サイトで利用可能な航空券を検索したり、グーグルアースから地元の地図を取り出したり、年間支出を詳細に記したスプレッドシートをカラフルな棒グラフに変換したりといった作業を行わせることができる。
「コードインタープリター」(現アドバンスト・データ・アナリシス)と呼ばれる機能を搭載したChatGPTは、コードを書くだけでなく、それを実行することもできる。これにより、スプレッドシートの編集や静止画を動画に変換するなど、これまでにできなかった作業を即座に実行できるようになった。グーグルやマイクロソフトなどの企業も同様の技術を模索している。