平気で「安い醤油」買う人の超残念な盲点【前編】 「本醸造」「薄口」…明確な違い、言えますか?

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この「かえし」は蕎麦屋さんや和食屋さんでは当たり前に作られているものですが、これまで一般にはあまり認知されていなかったように思います。

それを一般家庭に浸透させたことが「安部ごはん」の大きな功績だと、多くの方におほめいただきました。大変ありがたいことだと思っています。

実際、「かえしを使ってから、急に料理がおいしくなったと家族にビックリされています」「もうこれなしでは料理ができません」などという、うれしい声も多くいただいています。

ところが最近になって、講演会などで「思わぬ質問」を受けるようになりました。

それは、「かえしは『どんなしょうゆ』で作ってもいいのですか?」というものです。

「かえし」の味は「しょうゆ」によって決まる

なぜこういうことを聞かれるのかというと、しょうゆは値段が「高いもの」「安いもの」の差が激しいし、種類もいろいろあって、「どのしょうゆを使えばいいのか」と迷う人が少なくないからだと思うのです。

結論から言っておきましょう。「かえし」は「使うしょうゆ」によって「別物」というぐらい味が激変してしまいます。

「伝統的な製法で作られたしょうゆ」で作れば、かえし本来の「深い味」が出ますが、そうではない「安いしょうゆ」で作ったかえしは「うま味」に乏しく、少なくとも「安部ごはん」の絶品レシピの味は出せません。

では、「伝統的なしょうゆ」と「安いしょうゆ」は何が、どう違うのでしょうか。今回から4回に分けて、しょうゆの問題点と選び方について述べていきたいと思います。

しょうゆにはさまざまな作り方があり、安いものには「裏側」があります。4回にわたって本連載で詳しく解説していきます(図表:筆者作成)
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