平気で「安い醤油」買う人の超残念な盲点【前編】 「本醸造」「薄口」…明確な違い、言えますか?

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「搾りかすの脱脂加工大豆」で作ったしょうゆというと、なんだか「残念な味」を想像してしまうかもしれません。

たしかに、一部の研究者などは「うま味はたんぱく質にある。たんぱく質が凝縮されている脱脂加工大豆のほうが、うま味が強く、おいしいしょうゆができる」と主張する人もいます。

しかし、私に言わせれば「油」もおいしさです。

やっぱり「『丸大豆』で作られた『伝統的なしょうゆ』」と「『脱脂加工大豆』で作られたしょうゆ」は、おいしさも香りも全然違います

しょうゆは「料理に使い、薄まったとき」こそ真価が出る

それが証拠に、最近よく売られている密封タイプの「脱脂加工大豆」使用の「卓上しょうゆ」をチェックしてみてください。飲食店でもよく置いてあります。

『食品の裏側』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

あれは「なぜ卓上に特化しているか」というと、「かけじょうゆ」や「つけじょうゆ」にはよくても「料理」には向かないからです。

私見にもなってしまうのですが、あのしょうゆを料理に使ってもおいしくないのです。

しょうゆは「料理に使って、薄まったとき」にこそ、真価が出ます

「『脱脂加工大豆』で作られたしょうゆ」は「うま味」がないから、料理に使うと一瞬で違いがわかります

「脱脂加工大豆」については次回以降の記事でも述べますが、食品の裏側でも解説しているので興味のある方は、ご一読いただければと思います。

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