「では、本当においしいしょうゆを買いたいなら、『本醸造しょうゆ』を選べばいいのですね?」と、みなさん思われるかもしれません。
しかし、ここに「大きな問題」が2つあるのです。
当然ながら「伝統的な長期熟成の本醸造しょうゆ」は手間暇がかかり、安い値段ではできません。ところが「本醸造」と名乗っていても、「安いしょうゆ」があります。
これはなぜでしょうか?
しょうゆの作り方は「JAS規格」で定められていますが、「本醸造方式」では、大豆は「丸大豆」でも「脱脂加工大豆」を使ってもいいのです。
そして、「安いしょうゆ」ほど、往々にして「丸大豆」ではなく「脱脂加工大豆」が使われていたりします。
どっちがおいしい?「丸大豆」と「脱脂加工大豆」
「脱脂加工大豆」というのは「ノルマルヘキサン」という石油由来の溶剤を使って大豆から油分を抽出したあとの大豆。いってみれば「大豆油を作った搾りかす」です。
一方、「丸大豆」とは、そのまま「丸ごとの大豆」のことです。
「脱脂加工大豆」は油分が少ない分、加工がしやすく、もちろん安価です。
現在流通しているしょうゆの約8割は「脱脂加工大豆」で作られたしょうゆといわれています。「油を搾った大豆」を二次利用するのだから無駄がないという利点もあります。
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