「コンサル志望でも将来が不安」悩む学生の問題点 会社や業界の成長と個人の成長は別問題だ

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例えばですが、職業人としての将来的な目標を「経営者になる」に定めるとして、同じゴールでも、手法やプロセスは多岐にわたります。

企業に入りたたき上げで上に行く、経営コンサルなどのプロファーム経由で行く、スタートアップに参画して上を目指す、とかですね。もちろんほかにもいろいろとあるでしょう。

どのプロセスがよいかは自分自身の適性や、その時々の状況によるでしょうから、誰にでも当てはまる正解なんてものはありません。

ゴールや目指すべき最終地点が一緒でも、そのプロセスや手法、つまり正解の道や進むべき道は自分次第、ということです。

ではどの手法やプロセスを経るべきか、を考えるにあたって、その前提として大切なのが、自分なりの人生観や職業観です。

つまり、キチンとした自分の判断軸や行動指針、志を持っていることが大切なのです。

一般的にはこうだ、とか大多数はこの道に行く、というのが自分にとっての正解とは限らないのです。

ヒトの正解は自分の正解ではありませんし、ヒトの幸せの形は自分の幸せの形ではありません。

本連載でも何度も申し上げていますが、人生やキャリアにおいては万人に当てはまる正解というものはやはり存在しないのです。

時代が変われば正解も変わりますし、ヒトが変われば正解が変わります。何かをすれば万事OKというわけにはいかないのです。

であるからこそ、自分にとって正解と思われる選択肢は何か、をつねに考え、情報収集を怠らず、いざとなれば臨機応変に行動できるような体制と姿勢を整えておいたほうがよいのです。

柔軟性や変動性を重視したほうがよい

世の中の変化は非常に激しく、今後を見通すとこが非常に困難な世界ですから、どこかの会社に入れば安泰とか、そこで一生を、といった生き方よりは、柔軟性や変動性を重視したスタンスで臨んだほうがよいように思われます。

何事もそうですが、不確実性に対しては柔軟性を持って対応するのがベストなのです。

そのような前提で、何かよい場所はないか、とか、誰かが何かをしてくれる、正解は示されるものだ、というような受け身の姿勢を改め、より主体的にキャリアやその方向性を探ったほうがよいでしょう。

人生もキャリアも、探求と工夫、行動や試行錯誤の連続です。であればなるべく早い段階から大いに悩み、試行錯誤し、自分との対話を通じて自分自身を深く知る必要があるでしょう。

そのようなスタンスで、いわゆる一般論に流されずに今後BKさんがより主体的な人生とキャリア上の選択をされるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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