経済衰退・少子化「非正規雇用が元凶」という俗説 増えた非正規はほぼ「45歳以上の女性と高齢者」

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別の言い方をすれば、1994年以降、生産年齢人口が減ったのにもかかわらず雇用者が増えたということは、今まで労働市場に参加していなかった人たちが参加してきたということです。増えたのは主に学生と高齢者、45歳以上の女性でした。彼ら・彼女らは正規雇用という形ではなく、非正規の雇用形態になりやすい属性なので、非正規雇用が増える傾向として現れています。実は、2022年のデータでは、日本の労働参加率は世界4位まで上がって、大手先進国としてはダントツに高い水準に到達しています。

少子化と非正規雇用増加に因果関係はあるか

次に、非正規雇用者の増加と婚姻率の低下との関係を考えてみましょう。

2022年7月22日の『日経Woman』の「非正規雇用の男性の6割が未婚 普通の家族は終わりつつある」という記事に、非正規の男性の生涯未婚率が60.4%なのに対し、正規雇用の男性は19.6%というデータが紹介されています。

そして、「ひどすぎる少子化の原因は『非正規雇用者の増加』だ!」と結論づけています。

しかし、若い非正規雇用の男性が結婚できないことと、非正規雇用者の増加との間には、明確な関連性が見られません。

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