「男らしさ」が命を奪う?データで判明《男性が不調を放置しやすい》深層心理と社会の問題――再検査放置で手遅れになる男性の悲劇

健康診断で指摘された「再検査」。放置していませんか?(写真:mits/PIXTA)
突然ですが、筆者には苦い記憶があります。
胃の不調放置の結果…
クリニックを受診された40代の男性の患者さんが、胃の不具合を訴えておられました。症状から何らかの胃炎と診断し、薬を処方するとともに、血液検査でヘリコバクターピロリ菌に感染しているかを調べました。
結果は陽性で、ピロリ菌による慢性胃炎の悪化、ないしは胃がんが発生している可能性も考えました。胃カメラを受けるよう説明しましたが、その後、男性は通院されませんでした。
何年か経ったある日のことです。
女性を診察したあと、その方から「先生、あのときは夫に検査を受けるよう言ってくれてありがとうございました」と切り出されました。聞くと、女性はその男性の妻で、夫は先ごろ胃がんで亡くなったとのこと。亡くなる前に「先生に検査するよう勧められたのに、従わなかったのを、申し訳ないと言っていました」と話されました。
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