評価面談は、次のステップで進めることをおすすめする。
2. 部下の自己評価を聴く
3. 評価を伝える
4. 評価をすり合わせる
5. 今後の課題・期待を伝える
ステップごとに、評価者が意識すべきポイントを解説していこう。
1. 場をつくる際のポイントは「side by side」
いきなり本題に入るのではなく、まずは場づくりから始める。一緒に頑張ってきた部下をねぎらう言葉や、貢献に対する感謝を忘れずに伝えよう。心では感謝していても、言葉にするのを忘れてしまいがちなので、意識したいところだ。
評価面談は、上司が部下を説得する場ではない
場づくりで意識したいのが「side by side」の姿勢だ。一般的な評価面談のイメージは、上司と部下が向き合う「face to face」の姿勢だろう。しかし、評価面談は上司が部下を説得する場ではなく、部下の成長を促す場であることを鑑みると、あたかも横並びで座っているように同じ方向を見ながら未来のことを一緒に考える、「side by side」の姿勢が望ましい。
ひと昔前であれば、部下に「正解」を示せたかもしれない。しかし、環境変化が激しく先行きが不透明な今、必ずしも上司が正解を持っているわけではない。だからこそ、「side by side」の姿勢で上司と部下が一緒に「最適解」を考えていくことが大切だ。
2. 部下の自己評価を聴く際のポイントは「アクティブリスニング」
次のステップは、部下の自己評価を聴く時間だ。「聞く」ではなく、あえて「聴く」という字を使っているように、上司は「アクティブリスニング」を心がけたい。部下の話を「傾聴」し、理解しようと努めること。部下の話を途中で遮ったり、話の良し悪しを判断したりせずに「受容」すること。部下の立場に立って「共感」を示すこと。この3点を意識することで、以降のステップで部下の納得感が醸成されやすくなる。
3. 評価を伝える際のポイントは「アイメッセージ」
次は、上司から部下へ評価を伝える番だ。このときにやってはいけないのが、「役員がこう言っていた」「会議で決まったことだから」などと他者を主語にすることだ。また、「俺はもっと高く評価してるんだけど、上がね……」といった伝え方も避けるべきだ。これでは、部下の納得感は得られない。評価を伝えるときは、評価者本人の一人称、すなわちアイメッセージで話すことをおすすめしたい。
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