SAPIX共同代表「プログラミングは二の次でいい」 グローバル化やAIの時代も教育の本質は変わらない

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2500年前にさかのぼれば、古代ギリシャの哲学者プラトンは、師であるソクラテスと対話を繰り広げることによって思索を深めました。

また、コロナ禍の休校期間中、オンラインで授業配信を行ってきた私立中学・高校の先生方は、一様に「対面授業に勝るものはできなかった」と振り返っています。そもそも生徒の顔が見えないので、相手の反応や理解に合わせた指導ができません。

そして何より、学びの大前提となる互いの信頼関係を築けないからです。授業を受ける生徒の立場からしても、わからないことをその場で解決できないという不便さがあります。

さらに、クラスメイトにどんな人がいるのかもよくわからないという状況も生じます。学力形成および人格形成の最も大事な時期に、それでは困ります。

教育には、知識や情報のやり取りだけでなく、感情のやり取りによって成立している部分があります。毎日、先生や友人と顔を合わせてあいさつしたり、休み時間に他愛のないおしゃべりをしたりすることは、一見、無駄なことのように思えるかもしれませんが、その無駄こそが、学びを積み重ねるうえで非常に重要なのです。

そうした無駄を一切排除して、将来、AIが知識だけを教え込むようなことが起こるとしたら、それはもう教育とは呼べなくなってしまうでしょう。人員を省いてITを活用して生産性を上げることと、学びの本質とはまったく逆のベクトルなのです。

教育の本質は変わらない

この10年間、SAPIX小学部に通う塾生に向けた教育情報誌『さぴあ』をはじめ、新聞社のイベントや、教育関係者の集まりの場で、グローバリゼーション、人工知能、高大接続改革など、さまざまなテーマで議論してきました。

グローバリゼーションの観点から東大の秋入学について議論したり、「東ロボくん」と呼ばれる人工知能プロジェクトに参画したりしてきました。

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