耳を疲れさせない「イヤホンの使い方と選び方」 会議、動画視聴、ゲーム…身近な「イヤホン難聴」

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耳は「感覚器」のひとつです。感覚器とは、聴覚・視覚・嗅覚・味覚などを使って、外からの刺激を認識するための器官です。すべての感覚器は人生の色合いを変え、「生活の質(QOL)」に影響します。感覚器が衰えると、私たちの生活の質も一緒に衰えます。

聴力は「コミュニケーションの要」

ためしに1時間くらい、耳を塞いで過ごしてみてください。楽しくないはずです。テレビを見ても音声が聞こえないし、話しかけられてもわからないから適当に返事をすることになります。すると会話が広がらないので、相手は話しかけてこなくなります。そうなると、人を避けて一人でいたくなるでしょう。

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生まれつき聞こえない人は、口に問題はないのに、自然に言葉を話せるようにはなりません。耳が悪い人は「聞こえない(聾)」だけでなく「話せない(唖)」のです。これに似た現象は、加齢による難聴でも起こります。

耳はたんに「聞く」機能をもつだけの器官ではありません。耳は、ドラマや音楽を楽しむときに必要だというだけではなく、人とコミュニケーションをとるときに必要な器官です。耳がよくないと、行き違いや誤解が増えて、人との関係が悪くなり、生活が楽しくなくなります。私たちの生活の質を支えている感覚器は耳だといっても過言ではありません。

「聞く」「話す」に直結する耳は、「コミュニケーションの要」だと言っていいでしょう。要だからこそ、程度の軽い難聴でも、コミュニケーションに影響が出てしまいます。イヤホンの使い方ひとつで、耳へのダメージを軽くすることができます。普段から耳のケアを心がけてください。

木村 至信 医学博士、馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長

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きむら しのぶ / Shinobu Kimura

信州大学病院に勤務後、難聴遺伝子、遺伝子解析研究のスペシャリストとして厚生省で研究に携わり、米国ネブラスカ州国立リサーチ病院に留学、研究を続ける。大学病院での高度医療、癌センターでのオペ研修など医療のトップレベルで15年以上勤務。横浜市大医学部にて医学博士を取得。現在、横浜市内のクリニックで地域密着の診療に励んでいる。1万人の難聴・耳鳴りの患者を救ってきた名医として定評がある。独特の癒しキャラを生かして医療コメンテーター、コラムニストとしても活躍。木村至信BANDのヴォーカルとしてもメジャーデビュー。リスナーの耳を癒やすシンガーソングライターとしても活動中である。

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