低気圧で体調崩す人に知ってほしい自衛策の極意 自律神経の総合力を上げる「腸活」が手っ取り早い

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すべての血管に沿うようにして全身に張り巡らされている自律神経ですが、その働きを目で見ることはできませんし、血液の流れを止めたり、心臓の動きを止めるのが不可能なように、自分の意思で動かすこともできません。

自律神経は、私たちが遊んでいてもうたた寝していても、気温が上がれば自動的に副交感神経を働かせて発汗を促すなど、命に関わる体の重要な機能を24時間無休で、意思とは無関係なレベルでコントロールしています。

腸内環境は自分で整えられる

では、自律神経と密接な関係にある腸はどうでしょうか。

腸の活動の司令塔は自律神経ですが、食事によって腸内環境を整えることができたり、外的刺激によって蠕動運動(うんちを肛門へ送りだすためのポンプのような働き)を促したりもできます。

自律神経と腸は互いに作用しあう関係ですから、腸内環境がよくなれば、自律神経の総合力が上がり、高いレベルで働かせることができるようになります。

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腸内環境をよくするためには、食物繊維が欠かせません。食生活への意識を少しだけ高めて、食物繊維の摂取量を増やす生活を心がけましょう。

食物繊維は野菜、果物、納豆、切り干し大根、もち麦や大麦、抹茶など身近な食材からとることができますが、もし、食材を揃える時間がなかったり、食事の準備そのものがストレスとなるくらいなら、そこは自分を甘やかし、食物繊維のサプリメントを活用しましょう。腸にストレスは大敵です。

また、善玉菌のエサとなる乳酸菌をとることも腸内環境の改善に必須。ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品をいつもの食事に1品加える心がけがあるといいでしょう。

ヨーグルトは、同じメーカーのヨーグルトを食べ続けるよりも時々メーカーを変えたり、夜に食べるとより効果的です。

今より腸にやさしい生活を。これで自律神経の働きも変わってきます。

小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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こばやし ひろゆき / Hiroyuki Kobayashi

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

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小越 久美 気象予報士、健康気象アドバイザー

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おこし くみ / kumi Okoshi

1978年、岐阜県下呂市生まれ。筑波大学第一学群自然学類地球科学専攻(気候学・気象学分野)卒業。2004年から2013年まで日本テレビ「日テレNEWS24」にて気象キャスターを務める。その傍ら、民間の気象予報会社(株)ライフビジネスウェザーに所属し、健康気象アドバイザー・データ解析士の資格を取得。スーパーマーケットの売上予測の開発にも携わる。現在は(一財)日本気象協会に所属し、気象データとAIを活用した商品の需要予測事業に携わり、アパレルや飲料メーカーなどへのコンサルティングを行う。著書『かき氷前線予報します~お天気お姉さんのマーケティング~』(経済法令研究会)。

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