自律神経の総合力を高いレベルでキープするには腸活が近道です。自律神経と腸は互いに作用しあう関係にあり、この関係が気象病にも深く関わっています。
健康とは、全身に質のいい血液が行き届いている状態です。そして、全身の血流をコントロールしているのが自律神経、質のいい血液を作るのが腸。つまり、両者が本来の力を発揮してこそ、健康な体が維持できるのです。
交感神経ばかりが働いてしまうと血管は収縮した状態が続き、血液の流れがせき止められてしまいます。副交感神経が働きすぎれば血管は拡張してドブ川のように流れが悪くなります。こういった状態が低気圧の接近や通過にともなう、頭痛、腰痛、歯痛などの痛みを引き起こす要因にもなっているのです。
血流の悪さに加えて、荒れた腸内環境から質のよくない血液しか送り出せなくなると、さらに血流は悪化し、全身の細胞が必要とする酸素や栄養を届けることができず、体調は悪化するという負のスパイラルに陥ってしまいます。
季節の変わり目に便秘がちになる理由
季節の変わり目などストレスの大きい時期は便秘がちになることがあります。便秘の原因は、乱れた食生活、睡眠不足、運動不足などさまざま考えられますが、排便を促す腸の蠕動運動が弱まることも大きな要因です。
蠕動運動は副交感神経が主導権を握るため、夜の時間帯に活発になります。しかし、春先など環境の変わりやすい時期は、緊張などのストレスから交感神経が活発に働き、蠕動運動をさまたげることが便秘につながります。
また、春や秋など季節の変わり目は、暖かい日と寒い日が交互にやってきて、その寒暖差に体が対応しきれず、自律神経の総合力が弱まるために便秘になることも考えられます。