外資系では感情的にブレがない人間性が好まれます。感情にブレがないというのは、無感情であることではありません。どんなに腹立たしいことがあっても、それを表には出さず部下に指示し、淡々と仕事をこなしていくプロフェッショナルのことです。
部下はつねに上司が「信頼に足る」人物であるかを見ています。その信頼は首尾一貫した言動からくるものであって、マネジメントには感情の首尾一貫性も求められるわけです。
しかし、外資系は過酷な競争社会。
ストレスも相当なものです。ここで感情をフラットに保つのは至難の業。得てして、外資系勤務者はストレス発散のため、ハードなスポーツに打ち込むことになります。
私が外資系の投資銀行に勤めているとき、勤続10年という方がいらっしゃいました。同じ会社に10年も勤めるというのは、外資系企業ではとても珍しいことです。彼は、とても穏やかな人柄で部下にも慕われ、海外からの評判もよい方でした。そんな彼の趣味はマウントトラック。週末は富士山の4合目まで走るそうです。
なにそれ、自衛隊!?
ここまでしないと、10年勤め上げられないものなのでしょうか……。
ダメ上司は精神論をかます
ダメな上司に当たると、どっかんどっかん部下が潰れていきます。
本人のキャパ以上の仕事を与え、長時間労働を強いたのが原因です。
私が瞬間風速的に勤めていた、一流日系ブラック企業も、半年で担当者4人が辞めるというミラクルが起きていました。私も朝4時まで働いて、こりゃあかんと「人を増やしてくれ」と上司にお願いしたとき、
「ふんばってくれ」
と、言われ、脳みそがパーン!っと弾けるかと思いました。ふんばってなんとかなるなら相談していません。
ダメ上司は仕事のリソースを正確に把握していないため、「頑張ればなんとかなる」と精神論をかましがちです。
できる上司はこんなことはしません。
外資系企業では、上司が必ず部下の仕事内容を把握しています。最終的に責任を取るのは、部下ではなく上司自身だからです。
そして、リソースが足りないとき、部下が潰れそうなとき、具体策を講じて上司自身が、プレーヤーとなって全力で火消し作業に臨んでくれます。
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