突然飛び上がってかぶりつく
次のエサは羽つきの鶏肉。これもまたすぐに噛みつかず、興味がなさそうなフリをしていたかと思ったら、突然飛び上がってかぶりつく。次のチキンフィート(ニワトリの足首から先)も同様に何気ないふうに泳いでいたのに、いきなりガブッ!
その様子を見て「据え膳に飛びつくのは、はしたないという美意識なのかな」と最初は考えた。だが野生のワニたちは捕食の前、水の中で目と鼻だけを出し自分の存在感を極力消す。そうして風景と同化しながら獲物にゆっくり近づき、射程距離に入ったところで一気に襲いかかる。
水槽の中でもそうした「狩りの作法」を踏襲しているのかもしれない。彼はまだ野生を忘れていない。
今回、この「死の檻」を体験したクロコザウルスコーブ(Crocosaurus Cove)は、入場料が大人1人38豪ドル(約3600円)。「死の檻(Cage of Death)」は入場料込みで大人1人185豪ドル(約1万7400円)。ほかに長い棒を使ってワニにエサやりをする「VIPツアー」もあり、これは入場料込みで大人1人89豪ドル(約8400円)。
動物園の檻の中で飼いならされている猛獣を見るのとは違う。そして野生の中で遠巻きに見るのともまた異なる。ほかではなかなか味わうことができない迫力ある体験だった。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら