巨大ワニの水槽に潜入、スリル満点「死の檻」体験 ダーウィンのワニ・爬虫類動物園はすごかった

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目の前での「捕食」する様子は大迫力(写真:Kate Hudspith撮影)

突然飛び上がってかぶりつく

次のエサは羽つきの鶏肉。これもまたすぐに噛みつかず、興味がなさそうなフリをしていたかと思ったら、突然飛び上がってかぶりつく。次のチキンフィート(ニワトリの足首から先)も同様に何気ないふうに泳いでいたのに、いきなりガブッ!

その様子を見て「据え膳に飛びつくのは、はしたないという美意識なのかな」と最初は考えた。だが野生のワニたちは捕食の前、水の中で目と鼻だけを出し自分の存在感を極力消す。そうして風景と同化しながら獲物にゆっくり近づき、射程距離に入ったところで一気に襲いかかる。

水槽の中でもそうした「狩りの作法」を踏襲しているのかもしれない。彼はまだ野生を忘れていない。

今回、この「死の檻」を体験したクロコザウルスコーブ(Crocosaurus Cove)は、入場料が大人1人38豪ドル(約3600円)。「死の檻(Cage of Death)」は入場料込みで大人1人185豪ドル(約1万7400円)。ほかに長い棒を使ってワニにエサやりをする「VIPツアー」もあり、これは入場料込みで大人1人89豪ドル(約8400円)。

動物園の檻の中で飼いならされている猛獣を見るのとは違う。そして野生の中で遠巻きに見るのともまた異なる。ほかではなかなか味わうことができない迫力ある体験だった。

柳沢 有紀夫 海外書き人クラブ主宰 オーストラリア在住国際比較文化ジャーナリスト

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やなぎさわ ゆきお / Yukio Yanagisawa

世界100か国350人以上のメンバーを誇る現地在住日本人ライター集団「海外書き人クラブ」の創設者兼お世話係。会員たちとともに新潮文庫や朝日新書、角川つばさ文庫での共同執筆、「ジュニアエラ」(朝日新聞出版)、「ちゃぐりん」(家の光協会)、「サライ.jp」「BE-PAL」「@DIME」(いずれも小学館)、「日刊SPA!」「女子SPA!」(いずれも扶桑社)などでリレー連載などを手掛ける自称「世界を股にかけた世話焼きオジサン」。慶應義塾大学文学部人間科学専攻。オーストラリア・ブリスベン在住。

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