「膝痛」で悩む人が知らない正しい立ち方・座り方 スクワットやウォーキングが原因になることも

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ただしX脚は非常に稀で、ほとんどの人は加齢とともにO脚になっていく傾向にあります。これには理由があります。床と足裏が接する面を支持基底面といいますが、O脚だと足裏の外側に体重がかかるため、支持基底面が広がって安定性が高まり、ほとんど筋肉の力、エネルギーを使うことなく、楽に立つことができるからです。

楽に立つことができる代わりに犠牲になるのが、関節です。

床(地面)と足裏とその内側を足した面が支持基底面。つま先を外に向け、足の幅を開いて、足の外側に体重をかけると支持基底面が広がって安定するが、膝の負担は増加する(イラスト:キントレ/PIXTA)

膝にかかる負担を最小限に抑ええるためには、第一に正しい姿勢を意識する必要があります。

正しい姿勢に必要な3つのポイント

正しい姿勢というと骨盤や背骨に意識が向きがちですが、肝心なのは床(地面)と接する「足」を正しい位置に置くことです。具体的には以下の3点が挙げられます。

①つま先を前に向ける
②右足と左足の幅を狭くする
③足の外側(小指側)に体重をかけすぎない

この3点を意識して立つと、膝関節の負担が最小限になるのに加え、骨盤が立って背すじも伸びます。結果的に体全体の姿勢がよくなり、膝だけでなく体全体にかかる負担が減って、疲れにくくもなります。

逆に、以下で紹介するような座り方、立ち方は膝に負担がかかるので、今すぐ改めたほうがいいです。

まず、床に座る場合(いわゆる、あぐら座りの状態)。膝を外側に開いて足の外側を床につけるクセがつきやすいので、床座りは可能な限り短時間にしましょう。

イスに座る場合は、足を組むと上に乗せた脚の膝が外を向くので、膝を開くクセがつきやすくなります。膝関節がねじれて負担がかかるので、イスには深く座って背中全体を背もたれにつけ、つま先は正面に向けて足裏全体を床に置きましょう。もしくはイスに浅く座って足を手前に引いてつま先を床につけ、そのまま背すじを伸ばします。

いずれにしても、左右の足幅は広げすぎず、膝がつま先より外に出ないようにします。

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