体の不調を和らげてコンディションを整えるトレーニング、今回のテーマは「首と肩のコリ予防と軽減」です。
さて、重力に逆らって重い頭を支える首と、腕を支える肩 は、上半身を起こした状態でいる限り常に働き続けている筋肉です。では、首が支える頭の重さは体全体の何%にあたるでしょうか?
A 2~3%程度
B 5~6%程度
C 8~9%程度
昔とは違う現代の疲労・コリ
正解はCの8~9%程度です。
体重50kgの人の場合、頭の重さはおよそ4~4.5kgで、ボーリングの9~10ポンドのボールに相当します。腕(片側)は体の6~7%程度で頭よりやや軽いですが、それでも新生児と同じくらいの重さです。
首と肩の筋肉はそのような重い部位を、寝ているとき以外の1日16時間も支えているわけですから、疲れがたまってしまうのも当然です。
今回は首と肩の負担を最小限に抑え、また疲労やコリを軽減する方法についてお伝えします。
従来、疲労といえば、肉体労働や家事、スポーツなど、体を動かすことによって多量にエネルギーを消費し、その結果、筋肉に疲労物質が蓄積して引き起こされるものでした。しかし、現代の典型的な疲労はそれとは質が異なります。
技術の進歩で機械化と自動化が極端に進んだ現代では、仕事でも家事でも体を動かす時間は減り、長い間、機械やパソコン、あるいはスマートフォンを操作したまま、ジーッと同じ姿勢をとり続けることが増えています。
同じ姿勢を長時間保っているとき、筋肉は弱い収縮をずっと続けています。このとき筋肉では、筋肉内の血管が圧迫されて血流が阻害され、疲労物質が少しずつゆっくりと蓄積していきます。これが現代の疲労です。
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