日本ハムの新本拠地が「最高の球場」といえる理由 「最大」から「最適」への最高なシフト

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私が最も驚いたのはスタンドだ。2日(2試合)観戦したが、1日目、最上層である3階席の後方(STAR LEVEL Sec.427)から観たのだが、それでも、他球場と比べて、フィールドがとても近く感じたのだ。

(写真:時事)

その秘密は構造にある。3層構造となっているのだが、1階席が19段、2階席が16段と段(列)数が少なく(それぞれSec.130、Sec.230をカウント)、その分2階席、3階席が前方にかなりせり出していて、「位置は高いけれど、遠巻きにはならない」構造になっているのだ(下写真、内野側の3層構造に注目されたい)。

(写真:時事)

球場の座席について、一般的には1階席の前方=「低く・近い」席がありがたがられ、料金も高い。しかし私含む野球ファンには、高い席からフィールド全体を眺めて、守備シフトや走者の動きなどを確認したいというニーズを持つ人が少なくない(そういう人は逆に、高額なフィールドレベルのシートを好まない)。

ただ、札幌ドーム(1層構造)がその典型だったが、高さ目当てで後方席に行くと、普通の球場の場合、フィールドからいよいよ遠く離れてしまい。一体感、臨場感が損なわれてしまう(そののんびり感も別の意味でいいのだが)。

それがエスコンFはスタンドが3層構造で、かつ前方にせり出している。ファウルゾーンの狭さも相まって、結果フィールドが「高く・近い」。

「高さを取るか・近さを取るか」、そんな野球ファンを悩ませ続けた究極のテーマを解決する「高く・近い」席。これはたまらない。少なくとも私は、次回も3階席を狙いたいと思う。

野球ファンの心をつかむ仕掛け

また、シートも座りやすく(球団公式サイトによれば、8割以上の座席座面にはクッションもしくはパット付きのモデルを採用)、また座席の角度もフィールドを観やすいかたちで設定されている。

細かい話をすれば、ブルペンがスタンドから見えない球場が増えた中、外野のブルペンが丸見えなのもいい(私は昭和の甲子園、ラッキーゾーン越しのブルペンを想起した)。

基本的な話が後回しになったが、いちばんの売りである「開閉式屋根付き天然芝球場」も、もちろん超・野球ファン向け。

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