子どもたちは夏休み真っ最中ですね。親御さんたちにとっては一番大変な時期だと思います。私のもとにも「叱りたくないのに叱ってしまう」という声が届いています。夏休みのみならず、これは子育てをしている親御さんから本当によく聞く言葉です。
感情的に叱って後悔した経験は誰にもあるはずです。自分が積み上げてきた積み木を自分で崩してしまったと感じて、自分にがっかりする人も多いようです。しかも、子どもも落ち込みますし、反発するようにもなります。それで親子関係が悪化したり、子どもの自己肯定感が下がったりもします。
感情的に叱らないための合理的な工夫
このようにならないために、私が提案したいのは合理的な工夫をしましょうということです。つまり、子どもが苦手でできないことについて、叱るのではなく、工夫をしてやりやすいようにしてあげることが大切なのです。
例えば、食事中に食べ物をこぼしてばかりの子どもがいました。親はいつも「なんでこぼすの!」と叱っていましたが、あるとき「本当に、なんでこの子はこぼすのだろう?」と冷静に観察してみました。すると、食器の縁の形に問題があることや子ども用の椅子が高すぎることなど、いくつか原因が見つかりました。そして、そこを改善したらこぼすことが減りました。
これはひとつの例ですが、同じことが他のことでも言えます。子どもにできないことがあるとき、「なんで!」を子どもにぶつけるのではなく、「なんで?」と親自身への冷静な問いかけにしてほしいと思います。そうすれば、原因と解決法が見えてくる可能性が高まります。
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