歯を磨くように「勉強する習慣」持つ子の凄い工夫 脳の仕組みを知れば、ラクに習慣化できる

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重要な点なので、少し詳しく解説していきましょう。

私たちの脳は見る、聞くなどの知覚を通して周りの環境を認識して、その状況に関するなんらかの予測を立てます

(写真:マハロ/PIXTA)

たとえば、子どもが猫と遊んでいるとしましょう。子どもが猫の頭をなでたり、背中をさすったりすると、猫も楽しそうにじゃれついています。かわいい猫のリアクションがうれしくて、子どもも猫のいろんなところをなでて遊びを続けていきます。

この場面で、猫の状況を観察しながら、なでて遊んでいる限りは機嫌良くいられるだろうという予測を立てています。

しかし、じゃれ合う中で子どもが猫のしっぽをつかんでしまいました。その瞬間、これまで楽しそうだった猫が、急にうなり声を上げ、子どもを嫌がってにらみ付け、かみついてきました。

スキンシップをとっていれば、楽しく遊んでいられると思っていた子どもの予測が外れてしまうわけです。

そして、その体験をした子どもは、次に猫と遊ぶときには、しっぽに触れないように気をつけて遊ぶようになるのです。

このように、自分が立てた予測が間違っていたときに脳の中で学習が起こります。近い将来、似たような環境でより正確な予測ができるように、脳の回路が組み替わるのです。

実際に最近の研究により、脳の予測が外れたとき、脳内でドーパミンの分泌量が増え、ニューロン回路が効果的にアップデートされる仕組みもわかってきました。つまり、予測を立てて間違えたときに、脳はその間違いを正しく修正するための「準備」を整えるのです。

子どもに脳科学を教えると成績がアップする

この脳のメカニズムが、間違いを最高の学習チャンスにするのです。

そのため、子どもが間違えたとき、親子で落ち込んでいる暇はありません。それでは最大のチャンスを逃してしまいます。

日頃から、子どもが間違えたときに「間違えたから脳が学ぶ最高のチャンスだ」と思えるようにサポートしていきましょう。

それでは、そうしたイメージを子どもが持てるようにするためには、どうしたらいいのでしょうか?

もちろんシンプルに、日頃から「間違えたときが学ぶための最大のチャンスだ」ということを子どもに教えていくことが第一歩になります。そのうえで、小学校高学年くらいの子どもには、より効果的な方法があります。それは、脳科学の基礎を教えてあげること

脳のメカニズムは、小学校高学年くらいであれば、丁寧に説明することでスムーズに理解することができます。

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