「上司に評価される部下」には法則があった こうすれば出世の階段を上ることができる

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できる部下とは、どういうものなのか?(写真:よっし/PIXTA)

私の人生は、「人物」を追いかけた人生だと言ってもいいのではないかと思う。

受験時代に見つけた、1冊の書物に大きな興味を感じた。その著者である中村菊男先生に学ぼうと、その大学に入り、先生にお世話になった。先生からは、政治は必ずしも政策だけで決まるものではない。むしろ、その政治家の性格、感情、生い立ちで決まることが多いということを学んだ。卒業の時、「人生は闘争なり」という言葉を色紙に書いていただいた。

就職は、たまたまのきっかけで、松下幸之助さんに関心を持った。そして松下さんから教えを請いたいと思い、その会社に入った。入ったけれど、その機会がすぐに実現するとは思っていなかった。しかし、3年ほどで松下さんのそばで仕事をするようになった。晩年の23年間、公私ともに強い影響を受けた。松下さんは「理」を根底にしつつ、「情」を重視していた。松下さんは、何枚か色紙に快く書いてくれた。「大忍」という言葉の為書き(ためがき)の色紙は、貴重な1枚である。

台湾の李登輝さんから学んだこと

『部下論』は「成功する部下の行動法則」を列挙し、「上司への階段」を示した実践的な手引書だ(上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

台湾の李登輝元総統には、副総統のときにお目にかかった。この人には、知力、胆力、徳力がある。私の総統への提言がきっかけで、30年ほど直接、今もなおご指導をいただいている。総統には、理と情、形而上と形而下の両面を均衡させることの重要性を学んだ。「我是不是我的我(私は私ではない私)」の揮毫(きごう)は扁額(へんがく)にして大切にしている。

中村菊男先生に師事し、松下幸之助氏の直接指導を受け、李登輝元総統に接してきたことになる。そのような今の私自身を振り返ってみると、この3人の「人物」の、いわば「部下」のような立場で、その時々の状況に応じて、私はこのお三方に対し、私なりに考え、仕え、行動をとってきたように思う。

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