50代から趣味を始めたい人が「見落とす視点」 家族や周りの人のことも考えられているか

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自分がある程度の自由を欲する、という前提であれば、当然周りの欲求や行動に対しても寛容である必要がありますし、それは当たり前のこととして考えたほうがよいでしょう。

例えば週末どこかに出かけようとするご家族を捕まえて、「俺の飯はどうするんだ」などと言っているようではいけません。

むしろ喜んで送り出してあげるのです。

人生の時間をどう有効に使うか、どう楽しむかなどは、KSさんだけではなく、ご家族の皆さんが抱える問題だと思います。趣味を持ちたい、との考えに至ったKSさんは、これまで以上にご家族の考えや行動に対しても寛容であるべきでしょう。

そのような前提で考えると、家族間でお互いのスケジュール共有や交換、調整をはじめ、より積極的なコミュニケーションを図る必要もありますし、自分たちに合ったほどよい距離感というものを掴む必要もでてきます。

いずれにせよ、周りを尊重し、周りとの関係を前提とした行動や態度でいることが、長期的な目線でよりよい関係を築くためには重要です。

今まで積み重ねてきた生活や関係に取って代わる何か、ということではなく、今まで積み重ねてきた生活や関係にプラスアルファで何かをのせる、という前提ですから、周りへの配慮などがより大切になってきます。

まずはスモールスタートで始めてみる

KSさんが求めていらっしゃるのは、今までの生き方の否定や、失った何かを取りもどすといったことではなく、今までの人生をベースに、よりよい人生を生きるための新しい挑戦ですから、現状を十分にケアしたうえでの行動が求められます。

いきなり大きな変化を狙わずスモールスタートで開始する、周りに対しても個人での行動や時間の使い方を尊重する、十分なコミュニケーションを図り、お互いの幸せの追求を前提とする。

そういった考え方でKSさんが新たな趣味や時間の費やし方を見つけ、よりよい人生を歩むための新たなステップを一歩踏み出すであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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