"7つの悪手"「山下達郎氏の伝え方」失敗の典型だ 大炎上は必然「危機管理の失敗事例」に学ぶ教訓

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【1】コミュニケーションの「目的」と「手段」を取り違える

彼の「伝え方」の最大の失敗は、コミュニケーションの「目的」と「手段」を取り違えたことです。

彼がわざわざ声を上げた目的はそもそも何だったでしょうか。

察するに、「ファンや世の中の人の理解を得て、レピュテーションを維持する」ということだったかと思います。「自分のラジオ番組で話をする」は、その目的達成のための手段でしかなかったわけです。

しかし、その手段が「目的化」し、本来の目的が果たされることはありませんでした。結局、自分の言い分を一方的に披瀝するだけに終わり、明らかに目的を見失っていたように見えます。

これが多くの人が犯してしまう「伝え方の7つの悪手」の1つめ「『自分が言いたいことを言うこと』を目的化してしまう」です。

「自分の言い分を伝えれば、わかってくれるはず」という安直な期待。その多くは裏切られてしまうものなのです。

自分は一時的にスッキリするけど、相手は……

【2】「一方的な言い分」を押しつける

自分の中にたまっていたうっぷん=ガスを抜くためだけのコミュニケーションは、聞き手の心にガスを充てん・引火するだけに終わります。

言いたいことをぶちまけて自分は一時的に、スッキリし、胸のつかえはおりるかもしれません。

しかし、言葉は悪いですが、相手の面前でゲロを吐くような行為であり、許し合える関係性ならよくても、一般大衆に対しては「無理ゲー」(難度が高い)というもの。

彼の中では、いつものラジオで、いつものファンに、いつものスタイルで、本音を語ったという意識かもしれません。多少、エキセントリックでも、彼らしい放談が許されてきたし、それが求められてきたわけです。

ごくごく少数のファンミーティングで話していたつもりで、実は拡声器を持って、街頭で叫ぶ「俺の話を聞けオジサン」になっていたことに気づいていなかったわけで、「相手を意識せず、一方的な言い分を押し付ける」という「第二の悪手」を犯してしまったのです。

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