約1年前のLINEの発言が公開される時代
東京五輪・パラリンピック開閉会式の企画、演出の統括役の電通出身のクリエーター、佐々木宏氏が辞任に追い込まれました。
タレントの容姿を侮辱するような発言をしていたことが原因ですが、なんとも後味の悪い事案です。
そもそも、この発言は、1年も前に、LINE上で関係者に対して送られたもの。もちろん「女性蔑視だ」「容姿差別」だと非難必至の程度の低い内容ですし、身内とは言えない人が入っているLINEグループで不用意に発言してしまったこと自体は、わきが甘いと言わざるを得ません。
しかし、「規格外」から創造は生まれるとして、広告会社の「ブレスト」のような場では、とにかく常識外れのアイディアを出すことが奨励されてきた側面があるのも事実です。
エンタメ、さらにはビジネスの世界でも、まずは制約を取っ払って、発想し、意見を交わすことで生まれるイノベーションやブレークスルーもあるはずです。
公的な席での発言ではなく、“身内”のLINEでの会話が流出し、こんな形でバッシングを受ける……。正直、怖い時代です。
「自分たちのLINEのメッセージすべてを全世界に公開しても何も問題ない」などと言う人はそうそういないでしょう。
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