五輪「蔑視演出」、ここまで大炎上した本質理由

今こそ必要な「嫌われない力」を磨く秘訣は?

非常に有能で、親分肌のところがあったようですが、YouTubeにアップされている彼の話しぶりを聞いてみたところ、「残念ながら、この人は一部の人には確実に嫌われるだろうなあ……」と思わざるを得ませんでした。

たとえば、以下がその発言の一例です。彼自身の言葉です。

「相手がなんか言うと、『そうですね』と言うのが好きでない。『違う』と言いたいタイプ」

「自分のアイディアで決まるとすこぶる機嫌がよくて、誰かのアイディアにみんなが賛同していると、そうかなと思う」

「『トヨタは好きじゃない、いつクビになってもいい』『ソフトバンクも好きじゃない』とかスポンサーにも平気で言う」

「人気があるというより、強引に立候補して学級委員になっていた」

「アマノジャクと言われる」

「わがままとも言われるし、一部ではそれをジャイアンって言っている人もいる」

「嫌いだと思ったら、嫌いと言ったほうが相手のためになる」

などなどツッコミどころ満載と言わざるを得ません。

この業界にありがちな斜に構えた語り口で、パッと聞くと、ほかの人の意見を否定し、何かにつけ自分の話をしてしまう「オレオレ系の人」そのものです。

「ちょっと口は悪いけど、実は面倒見のいい人」という評判も聞こえてきますが、あまりよく知らない人からの誤解は免れないかもしれません。

ご本人も、謝罪文で「調子に乗って出したアイディア」「仕切りをきちんと逐一お話しできていなかった」と説明したように、「自信満々で、強引なコミュニケーションスタイル」に不快感を覚える人がいたとしても、不思議はないでしょう。

日本では、まだまだ「オレオレ」タイプが少なくない

日本社会には、「謙虚さ」より「自信」を、「温かみ」よりも「強さ」を前面に押し出す、こうした「オレオレ」タイプの人は少なくありません

頭の良さより「好感度」で人生が決まる納得理由」の中でも詳述したように、人の評価軸のひとつに「人としての好感度、温かみ(Likability)」「有能さ(Competence)」というものがあり、リーダーにはこの両方の資質が必要です。

「どちらがより重要か」と言われたときに、日本では、まだまだ「『非情でもデキる人型』のリーダーのほうが有能だ」という信仰が強く、「強権型のリーダー」への憧憬が強いように感じます。

実は能力に関係なく、自信を見せるだけで「有能に見える」という側面があるため、虚勢を張って、自分を大きく見せる、エラそうにふるまう人が増殖してしまうのです。

次ページでは「嫌われない力」の秘訣は?
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