1日10分で血圧・血糖値に効くストレッチの正体 短期間で血管年齢にポジティブな効果が出た!

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<循環系ストレッチ モニターデータ 血糖値の大きな変動を抑制>

日本では糖尿病患者が急速に増加しており、糖尿病予備軍も合わせると2500万人に達すると言われています。

糖尿病は血液中のブドウ糖濃度が高くなってしまう病気で、多くの患者さんに見られるのが食後高血糖です。体が健康なら、たとえ血中にブドウ糖がドッと流れ込んだとしても、すい臓からインスリンが分泌され血糖値の上昇を抑えてくれます。しかしインスリンの分泌が減ったり働きが悪くなったりすると高血糖に。食事のたびに血糖が急上昇すると、血管は糖まみれの血液が通るごとにダメージを受けてしまいます。

循環系ストレッチで若返る?

クリニックに通う2型糖尿病患者に循環系ストレッチを続けてもらい、血糖値の変動を2週間24時間モニタリングしたところ、実践した日としない日とでは変動幅に明らかな差がありました。昼食後に170まで上がっていたのが100前後に、夕食後に220以上まで上がっていたのが150程度に抑えられたという結果が。

「持続自己血糖測定器を装着して血糖値の日内変動をチェックしたところ、普段は朝、昼、晩と食後に血糖値が上がっているのに対し、当院で午前中に循環系ストレッチなどをした日は明らかに変動が抑えられていました」(田畑医師)

<循環系ストレッチ モニターデータ 血管年齢が若返った(動脈硬化指数)>

クリニックでのモニタリングで、特に多くの方に改善傾向が見られたのが動脈硬化指数でした。

血管を強くする 循環系ストレッチ
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血管の老化現象とも言える動脈硬化は、動脈にドロドロの血液が流れて血管の内壁が傷つき、弾力が失われた状態を指します。さらに悪化すると、血管が詰まったり破れたりする原因となる、プラークが発生するわけです。

血管は加齢によって誰もがある程度は硬くなりますが、肥満や高血圧に加え、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の過剰摂取・喫煙・運動不足などが重なると動脈硬化の発症につながります。重症化すると命にかかわる心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす危険が。それを示す指標の一つである動脈硬化指数が、46歳の方で7.2から6.7に、68歳の方で8.9から7.4に低下しました。通常は上がる一方の数値が下がっています。

「メタボリックシンドロームの症状は“ドミノ倒し”のように一気に病気が進行するおそれがあります。そのため、なるべく初期段階で進行する流れをせき止めたい。動脈硬化指数が改善傾向にあるのは、血管の機能、特に内皮機能と血流がよくなったのでは、と考えられます」(田畑医師)

中野 ジェームズ 修一 フィジカルトレーナー

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なかの じぇーむず しゅういち / Shuichi James Nakano

1971年生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士。アディダス契約アドバイザリー。日本では数少ない、メンタルとフィジカルの両面を指導できるスポーツトレーナー。トップアスリートや一般の個人契約者の、やる気を高めながら肉体改造を行うパーソナルトレーナーとして数多くのクライアントを持つ。現在は大学駅伝チームのトレーナーも務めつつ、講演会なども全国で精力的に行っている。 おもな著書に、『下半身に筋肉をつけると「太らない」「疲れない」』(だいわ文庫)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、などがある。株式会社スポーツモチベーション

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