「推しが尊い」早口になる人に欠けた大事な視点 推しの魅力を伝える前に確かめるべき事がある
重要なのが、「距離」つまり、「自分と相手との差異はどの程度か?」を把握しようと心がけること。ただ「相手の情報」を把握するのではなく。「自分の情報との差異」が重要です。なぜかというと、伝えることは、自分と相手にある情報格差を埋めることにほかならないから。
……当たり前ですよね。だって、自分と相手の持っている情報がまったく同じだったら、なにかを伝える必要なんてありません。
でもこれ、大切なことなんですよ。あなたの発信に価値があるのは、誰かとあなたの間に「知らない情報」が存在するからです。
情報というと無機質なイメージがあるかもしれませんが、単純に感想とか、おなかがすいたとか、眠いとか、なんでもいいんです。相手はあなたがおなかがすいたことを知らないから、それは情報格差になる。そして相手が、あなたがおなかがすいたことを、どのくらい知りたいか。それこそが、相手の情報に対するスタンスです。
推しについて語りたいならば、相手が「自分と比較して」どの程度推しを知らないのか。あるいは、相手が「自分と比較して」推しについてどんな感情を抱いているのか。それらを把握しましょう。
まずは推しに関する「前提」を伝える
この2点の相手の状況を把握したら、次にすべきは「自分との情報格差を埋めること」ですね。情報格差を埋めるって、なに? と思われるかもしれませんが、1つひとつ説明していきます。
あなたがなにか「伝えたいこと」を持っているとき。それをちゃんと相手に伝えたい、と思うならば、下の2段階のプロセスを踏みます。
② 自分の伝えたいことを伝える
本来あなたの「伝えたいこと」がありますよね。
たとえば、「推しのアイドルのライブが最高だった!」ことを伝えたいとしましょう。それを伝えたい相手が、自分の推しのアイドルについてはそんなに知らない人だった場合に、どうすれば素晴らしさが伝わるのか?
ここで重要なのは、
フェーズ① 相手に「そもそも推しはどういう経歴で、どういう人なのか、いつもどんなライブをやっているのか」を伝える。
フェーズ② 相手に「今日のライブのどこが(いつもと違って)最高だったのか」を伝える。
という2フェーズにわけてしゃべることです。
①のフェーズをすっ飛ばすと、相手は「なんのこっちゃ」とぽかんとする……という失敗につながってしまいます。
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