在日コリアンの日常に映る「北朝鮮」の重い影 映画監督で在日2世のヤン ヨンヒさんに聞いた
――本書を読みながら、ヤンさんのご両親に対する反抗に「宗教2世」と重なるものを感じました。
そう言われると、そうだと思います。私自身は反抗しながらも途中から親に歩み寄ることができました。「信じる宗教が違うんだ」と思うことで楽になっていったんですね。
「宗教2世」のニュースを見ると親が熱心な信者で、子どもが自分で決める以前にそういう環境ができあがっている。私の場合、映画館に通い、劇場に通い、本を読み、という「学校」以外のものが、私の教育になったと思っています。
幸い両親から考え方を強要されることはありませんでした。ただ高校、大学(朝鮮大学校)と過剰なほど学校から進路指導に干渉され、母が「お兄ちゃんの時代(北朝鮮を「楽園」だと信じて送り出したころ)でもないのに」と学校に対してすごく怒ったことがあったんです。


















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